[大陸間戦争]のカタログ

こちらに続いて、今日はメカ生体ゾイドの最終局面、大陸間戦争時のカタログを紹介します。



既に解説したように、ここからレイアウトが大きく変わっています。
・増えるラインナップを網羅できるように大型化した
・新展開を印象付ける
の目的が感じられます。

では早速紹介。


[vol.14] 1989年春

大陸間戦争カタログの先鋒は、やはりデッド・ボーダーです。これは順当でしょう。
新展開を強調する「ゾイド新世紀」の文字を大きく写しているのも特徴です。
しかしこの言葉があまり浸透しなかったのは周知の通りです。

大きくなった紙を活かして、ストーリーの解説がされているのも特徴的です。
やはり新展開を最大限にアピールしたかったのでしょう。
ただしvol.15以降ではストーリーは掲載されなくなります。


後にエレナは機獣新世紀ゾイドで重要な役割を果たすことになります。シュウとシュテルマーはどうなってしまったのだろう……。
シュテルマーは元帝国軍人で、ゼネバス皇帝の親衛隊を勤めていました。そんな経緯を持ちますが、「ゾイドグラフィックス」に掲載されたストーリーを読むとダーク・ホーン、後にはあのギル・ベイダーさえ与えられて大活躍しています。
すごいなぁガイロス。もしシュテルマーが反逆したらどうするつもりだったのでしょうか。
彼のドラマは深掘りして考えられそうな気がします。
まぁ、これはいずれ。

裏面では……、重装甲スペシャル級ゾイドが一斉に姿を消してしまいました。
これにより最低価格帯のゾイドは重装甲スペシャル級780円→Hiユニット級1000円に上昇しました。

重装甲スペシャル級ゾイドはゴチャメカ感が多く、新鋭機に比べると旧式感があるのは否めません。
「ゾイド新世紀」にはもはや力不足と判断されたのでしょう。しかし寂しいです。
なおゾイドバトルストーリーではカノントータス、バリゲーター、プテラスは継続しての参戦が確認できます。

このカタログは日付の記載がなく、発行日が不明です。
4月発売のカノンフォートが載っており、なおかつ同機には「4月発売」の発売予定は書かれていません。
この事からおそらく1989年4月発行と推測されます。が、確証はありません。

レア度は高めで、あまり見かけません。
デッド・ボーダーは大々的にアピールされたゾイドですが、期待したほどの成果は挙げられなかったのかもしれません。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


[vol.15] 1989年夏

表紙はダーク・ホーンVSガンブラスターです。
「旧帝国ゾイドを超技術で強化する暗黒軍」
「遂に反撃を始めた共和国軍」

というこの時期を象徴するカットです。これ以上ない非常に良いレイアウトと言えるでしょう。

ガンブラスターは、当時の私主観ですが超人気話題沸騰ゾイドでした。
「やられっ放しだった共和国軍が遂に反撃を始めた。しかもその先陣は黄金砲を備えたとんでもないゾイドだ」
という事で大いに売れました。
その為か、大陸間戦争期の中では本カタログは群を抜いて多く見つかります。レア度は低めです。

「デッド・ボーダーは期待したほどは売れなかった」「金メッキゾイドが予想以上に売れた」
そのことは後の「ディオハリコン廃止」「メッキ採用の加速」に繋がっているように思えます。

話を戻しましょう。
ギミック付きの強化パーツ「グレードアップユニット」が大きく扱われているのも見逃せません。
しかし結局、発売されたのはここで紹介された4種類(ハイパービームガン、パルスキャノン、ウイングライダー、ジャイロクラフター)だけでした。
大々的に登場したは良いものの、あまりにも寂しい展開でした。

裏面では、この号から共和国軍の紋章が改定されました。非常に細かい改定ではありますが。

この紋章をもって共和国軍は「新生共和国軍」を自称するようになります。

また「大型」「Hiユニット」などのクラスごとの区分をされるようになりました。
従来は24ゾイドのみ区分されていましたが、それが他のクラスにも適応されたのです。

このカタログは日付の記載がなく、発行日が不明です。
7月発売のガンブラスターには「7月発売」の発売予定は書かれていません。一方、ハウンドソルジャーには「8月予定」の文字があります。
この事からおそらく1989年7月発行と推測されます。が、確証はありません。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


[vol.16] 1989年秋

暗黒軍最強、ギル・ベイダーが表紙ですが、マッドサンダーも写っています。
マッドサンダーはvol.13に続いてVSでの出演になりました。
もっともvol.13は勝ちに行く戦い。16は「デビルメイズの戦い」で大敗を喫するシーンです。
高所から見下ろすギルの角度は威圧感たっぷりで、非常に良いアングルだと思います。

「ゾイド新世紀」の語はこの号から削除されました。結局、ほとんど使われないまま消えていった語句になりました。

特集は前回に続いてグレードアップユニット。
ここまで強調するのなら、せめてこの時期に2,3種類でも増やせば良かったのに……と思います。

裏面はギル・ベイダーが登場したこととサラマンダーがF2になったことを除けばvol.15と同じです。
変化は極めて少なく、少々寂しいことは否めません。

本カタログはそこそこレアです。
「vol.10デスザウラー表紙」「vol.13マッドサンダー表紙」のものと併せて、3年連続でクリスマス商戦ゾイド表紙のカタログがレアという「?」な事態になっています。

このカタログは日付の記載がなく、発行日が不明です。
ギル・ベイダーとサラマンダーF2登場から考えて、おそらく1989年10月発行と推測されます。が、確証はありません。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


[vol.17] 1990年春

オルディオスの神々しいイメージが表紙です。
当時の私の個人的な思いですが、どうもオルディオスは変に特別感を出されているな……ひいきされているな……という印象で好きになれませんでした。
この神々しいイメージはそれを象徴していました。「泥臭いゾイドバトルストーリーの魅力」とはまるで違って見えていたのです。
オルディオスという個の魅力はこれ以上なく表現できていると思いますが……。

神々しいといえば、両国のマークも装飾の豪華なものに変わりました。


特集はTFゾイドです。
”ゾイド新世紀”以降、ゾイドの最低価格が1000円になったことは先に述べました。
TFゾイドは680円です。1000円では初回購入のハードルが高いので、低価格の680円ゾイドを投入し新規ユーザー獲得を狙ったのでしょう。
「変形・合体」という今までにない要素も、新規ユーザーを獲得したい狙いが透けて見えます。

しかし本シリーズはあまり浸透しませんでした。
vol.15、16で特集されたグレードアップユニットといい、この時期のカタログでプッシュされる新機軸は上手くいっていません。
かみ合っていません。失速するゾイドを感じてしまいます。

裏面では24ゾイドが姿を消しました。
鳴り物入りで始まり、ゾイドバトルストーリーでも中央大陸戦争時代は存在感を大きく示しました。
しかし大陸間戦争ではストーリーに一切登場せず……。ここに、ついに力尽きました。

グレードアップユニット級ゾイドは区分が廃止され、大型ゾイドのカテゴリーに吸収されています。
このカタログでは「モーター」「ゼンマイ」という区分をしているようです。
なおグレードアップユニットに対応したゾイドには専用のマークがつくようになりました。
その他、ディメトロドンが姿を消しました。

本カタログは大陸間戦争の中ではvol.15に次いでよく見ます。レア度は中程度です。

このカタログは日付の記載がなく、発行日が不明です。
TFゾイドに「4月登場」と書かれている所から考えて、おそらく1990年3月の発行ではないかと推測します。
ただ5月発売のゴッドカイザーに「5月予定」の文字がありません。という事は5月?
しかし、本カタログは比較的よく見かけることから「早期に出て長く使われた」と考えたいと思います。よって1990年3月発行を最終的な推測とします。
もちろん確証はありませんが。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


[vol.18] 1990年7月

この号から発行日が再び記載されるようになりました。

表紙は衝撃変形メカ、ガン・ギャラドです。
が、その割に本カタログ内で使用されている写真は全て格闘形態……。変形メカなんだから飛行形態と並べて写せば良かったのに……と思ってしまいます。
そういう考えはなかったのでしょうか。とても惜しいです。

特集は「リベンジ・オブ・リバー」の題で大ジオラマが掲載されています。
大部隊が激突する構図は”燃える”ものであり、非常に良いと思います。
ただ本ジオラマについて言うと、キットがピカピカの汚れ一つないものなので、どうにもチグハグな印象もあります。

ウェザリングの入ったゾイドは現実感を大いに高めていました。本ジオラマにはそれがありません。
また、登場機は全てこの時期の新鋭機です。
渋い配色の従来機なら素組みでもそれほどの違和感は出なかったかもしれません。
しかしこの時期のゾイドは真っ白とかツヤありの黒とかです。そのままではオモチャを並べた感じが否めない。
もう少し手を加えてこそ現実感が出ると思うのですが……。

もう一つの特集はゲームボーイのゾイド伝説です。
従来のゾイドゲームは東芝EMIからの発売でした。しかしゾイド伝説はトミー自らの発売。それだけに気合が入った紹介になっています。
しかしこれはちょっとアレでナニな完成度で……、ここまで大きく宣伝するようなゲームだったかは疑問です。
ただしゾイド伝説はそれなりに売れました。大きく宣伝した効果はあったのかもしれません。

裏面ではHiユニット級が一斉に姿を消しました。寂しさは否めません。ディバイソンも姿を消しました。
vol.15でグレードアップユニット級は「モーター」の区分に入れられたのですが、今回は再び分離しています。
しかもグレードアップユニット級は「ジュニアコレクターズ」、グレードアップユニット級の中でも少し価格の高いクラスは「コレクターズ」と、非常に細かく区分されるようになりました。
併せて、大型ゾイドは「ビッグバトラーズ」、TFゾイドは「ビギナーズ」、グレードアップユニットは「プレイヤーズ」と名称付けがされました。

本カタログは大陸間戦争の中ではレア度が最も高いと思います。
残念ながらゾイドが衰退していた時期なので、流通数が少ないのでしょう。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


[vol.19] 1990年10月

最大最強・キングゴジュラスが表紙です。
やはりキングゴジュラスが大特集されています。
ちょっとチグハグな印象でもあります。
というのも本カタログは出た時期から言って「キングゴジュラス、デス・キャット」に封入されたものです。
つまり本カタログを手に取るユーザーの半数くらいはキングゴジュラスを既に持っている状態です。それなのに、そのカタログでキングゴジュラスをプッシュするのは。

以前のカタログを見ると、「vol.15ではグレードアップユニット」「vol.17ではTFゾイド」のように、その時期のメインではなく「更なる買い足し効果」を狙った特集になっている感じがします。
ゾイドグラフィックス等であれば大いに特集するべきだと思います。が、カタログとしてこれは良いのだろうか。
もちろんキングゴジュラスとデス・キャット以外にも、この時期に「再生産」されて店舗に納入される各機にも本カタログは封入されました。
なのでキングゴジュラスのプッシュが無意味とは言いませんが。

ただ、このチグハグさは「キングゴジュラスでメカ生体が終わる」ことが既に決まっていたからでしょう。
いまさら「更なる買い足し効果」を狙うより、最後の花火を大きく上げて有終の美にしたい。そんなカタログにしたい」
という想いが伝わってきます。

もう一つの特集はファミコンのゾイド黙示録です。
しかしこのゲームもまたアレでナニな完成度で……、ここまで大きく宣伝するようなゲームだったかは疑問です。
カタログではゾイド黙示録は11月発売と書かれていますが、実際は少し遅れて12月発売となりました。
これがトミーから出たメカ生体ゾイドシリーズの最終商品になりました。

裏面では遂にウルトラザウルスもが姿を消してしまいました。スカスカ感は否めません。
区分の名称は、TFゾイドはビギナーズから「変形ゾイド」に、グレードアップユニットはプレイヤーズから「グレードアップユニット」に名称を変えました。
率直に言ってこんなに毎回呼び方を変えられては混乱します。

本カタログはレア度が高いですが、vol.18に比べればまだしも見つかる気がします。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


そんなわけで、全4回にわたってカタログを特集しました。
細かく見ると色んなものが見えてきますね。
非常に魅力的だと思います!
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[第二次中央大陸戦争]のカタログ

こちらに続いて、今日は第二次中央大陸戦争時代のカタログを紹介します。



では早速紹介しましょう。


[vol.9] 1987年2月

ディメトロドン……というか「D-DAY」が表紙です。
第二次大陸間戦争時のカタログは、ゾイド単体をドン!と写すのではなく、ゾイドバトルストーリーのワンシーンを写すようになりました。
これは「バトストが浸透し盛り上がってきていた」という事の証明になるでしょう。

D-DAYの立役者、ディメトロドン、ウオディック、シーパンツァーが大きく扱われています。
この時期のディメトロドンは「恐怖の大物メカ」として交戦力も十分な描き方をされることが多かったように思います。
ウルトラザウルスと砲撃戦を展開したことさえあります。電子能力と十分な交戦力を併せ持っているのは、後年のダークスパイナーのようです。
しかし次第に「偵察用であり戦闘ゾイドと戦えば勝てる可能性はゼロに近い」という扱いになっていきます。

レイアウトはディメトロドン、ウオディック、シーパンツァーを同じ位置にした方が良かった気もします。
その点のみ惜しいです。

シーパンツァーは試作版です。

第一次大陸間戦争時には、マルダーも試作版で紹介されていました。

帝国の殻系ゾイドが共に試作でカタログに載ったのは面白い偶然です。

裏面では帝国580円シリーズが全てシルエット行きになりました。
そして……、ビガザウロが完全に姿を消してしまいました。
カタログから最初に姿を消したのは、ガリウスでもグライドラーでもなくビガザウロでした。

ゾイドの好調なセールスの立役者となったビガザウロですが、次第にもっと重武装重装甲のゾイドに人気が集まるようになり、ついにここで生産停止となりました。
同系モチーフの完全上位版ともいえるウルトラザウルスが登場した影響も大きかったでしょう。

その他、細かい事ですがゼネバスの英語表記が「ZENEBAS」になりました。従来は「ZENEVAS」でした。
この後は「ZENEBAS」が標準になります。
ただし、「ゾイドバトルストーリー」ではその後も「ZENEVAS」「ZENEBAS」「ZENEBUS」の表記が混在しています。厳密に決まっていなかったのでしょうか……。

本カタログは全カタログの中で最も多く見ます。レア度は極めて低めです。
使用された期間が長いことと、ゾイドがどんどん売れている時期のカタログであることの相乗でしょう。
このカタログにはまだ載っていませんが、発売当初のシールドライガーやコマンドウルフにも本カタログが封入されました。
なるほど、出回りが多いわけです。

なお、

途中で一度増刷されたと思われます。印刷の色合いと印刷位置が違うバージョンが確認できています。
vol.3カタログと同じような違いです。
ただし掲載された情報には一切違いがありません。
これはvol.9.00とvol.9.01と呼ぶべき違いでしょう。
ゾイドが売れまくったので増刷した。一方、売れまくって忙しいので改定する暇はなかった。そんな事情が読めます。
もう少しスタッフに余裕があれば、おそらくシールドライガーを表紙にしたバージョンが作られていたでしょう。


[vol.10] 1987年9月

デスザウラーが表紙です。
これと同じレイアウトを使ったデスザウラーの広告は雑誌などで多く使われました。


「そしてゾイド中央大陸から共和国軍の姿は消えた」
という帝国軍の勝利を宣言するものです。
デスザウラーに相応しい内容でしょう。

デスザウラーはよく見ると試作型で、喉のパーツや尾部の色が異なります。
この試作型を見ると、喉に濃硫酸砲が(×2)で付いています。
当初は帝国共通武器セットを(×2)で付けるつもりだったのかもしれません。ぜひそうして欲しかったところです。

24ゾイドが初登場した号でもあります。


ロードスキッパーの解説、解放は開発の誤字でしょうか。

その他では共和国の国章の色が変わりました。
従来は赤枠。これ以降は黒枠です。

機種ではHiユニット級の三機にスポットが当たっています。
ベアファイターが試作版なのは周知の通りです。

このカタログでは他にもシールドライガー、コマンドウルフ、ゴルヘックスが新登場なのですが、特に大きくは扱われていません。
これは後の時代から考えるとかなり意外な事に思えます。

Hiユニット級ゾイドの増加におされて、重装甲スペシャル級ゾイドは全てシルエットになったのも大きな転換です。
シーパンツァーとダブルソーダはまだ前号で登場したばかりなのに……。

本カタログは意外なことにレア度が高いです。
vol.9と後述する11の半分も見ません。否1/3以下です。

察するに、vol.9カタログを勢い余って増刷しすぎた。
そこから、
1:無くなるまで使った。要するにvol.10カタログの配布時期はその分後ろ倒しされた。
2:vol.9カタログを作りすぎた反省から印刷数を絞った。
のどちらかなのでしょう。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


[vol.11] 1988年3月

メガトプロス機甲師団が表紙です。
第二次中央大陸戦争のカタログはドラマチックです。
・D-DAYで帝国軍の猛攻が始まる
・デスザウラーが共和国軍に勝利する
・散り散りになった共和国軍がゲリラ戦で反撃を始める

という状況がvol.9~11を見ると分かります。
同時期に発売されたディバイソンではなくメガトプロスを表紙に持ってきているのは、「ゲリラ戦を始めた共和国軍」を強調したい意図と推測します。

表側はまるごと24ゾイドに使用してあります。当時の大プッシュぶりが伺えます。
新鋭のメガトプロスなどはもちろん、前回登場したデスピオンなども大きく映っています。そして両陣営24ゾイドが激突する事が大きく扱われています。

72ゾイドではディバイソンとアロザウラーが新登場していますが、扱いは地味でした。
ゴジュラスはMK-II量産型に切り替わっています。
注意深い方なら、このゴジュラスは目が製品版とは異なる赤である事に気付くでしょう。

その他、両陣営とも580円小型ゾイドが揃って姿を消しました。
ただどちらかというと、これらのゾイドはよくこの時代まで生産されていたな……という驚きでもあります。

重装甲スペシャル級ではガイサック、スネークス、マルダー、シンカーが姿を消しています。
大型ゾイドでもマンモス、ゴルドスが姿を消しました。
余談ですが、ゾイドバトルストーリーでゾイドマンモスが奇跡的にデスザウラーを撃退したのはこのカタログが出た直後くらいです。

本カタログの流通枚数は多く、vol.9に次いで多く見ます。レア度は低めです。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


[vol12] 1988年6月

ゴーレムが表紙です。vol11に続いて24ゾイドが表紙になりました。
この号から開き方が変わります。よって表紙の位置がずれている事に注目してください。

表面はまるまる24ゾイドに使ってあり、前号に続いて大プッシュぶりが伺えます。
24ゾイドの中でもゴーレムは「横山宏デザイン」が強調され、非常に大きく扱われたゾイドです。

表紙について残念なのはドラマ性が薄れたことでしょう。
ゴーレムだけを写しているので、その機体の魅力はありますがバトスト的ではありません。
どちらかというと第一次中央大陸戦争時のレイアウトに近く、第二次中央大陸戦争のカタログとしては異質です。

72ではサーベルタイガー、ブラックライモス、ブラキオス、シールドライガー、コマンドウルフ、ベアファイターがそれぞれ強化タイプに姿を変えました。
しかし純粋な新型機は無く、少々寂しくもあります。


こうして見るとよく分かるでしょう。

本カタログは中程度の流通数です。”そこそこ”見かけます。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


[vol.13] 1988年10月

マッドサンダーVSデスザウラーが表紙です。
再びバトスト的な表紙に戻りました。
本カタログは第二次中央大陸戦争時のものとしてはラストの号です。
クライマックスに相応しいレイアウトと言えるでしょう。

このシーンが「ゾイドバトルビデオ」のものであることは周知です。
荷電粒子砲を放つデスザウラーと、マグネーザーを突き刺そうとするマッドサンダー。
まさにクライマックスです。
一方で、マッドサンダーをもう少し大きく写すレイアウトでも良かったのかなぁとマッド派は思ったりもします。
デスザウラーが1/3、マッドサンダーが2/3くらいの大きさで……。

とはいえ、中央大陸戦争の有終の美を飾る非常に魅力的なカタログでしょう。
マッドサンダー、レイノス、ライジャーが新登場し、ここに中央大陸戦争の全ゾイドが出そろいました。

なおvol.10と同じく、意外にもレア度は高めです。
その理由もvol.10と同じ感じでしょうか。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


という事で今日は第二次中央大陸戦争でした。
次回は大陸間戦争です。

カタログ新情報ゲット!!

昨日のカタログの記事ですが、問い合わせフォームより情報を頂きました!


こちらのvol.8カタログですが、昨日の記事には誤りがありました。
こちら、バリエーションがあるそうです。
私の手持ちはvol.8.1だったようです。
では8.0は。


ここが違う。
8.0ではハンマーロックが仮称であるところの「シルバーバック」と記載されているそうです。
またこちらでは「9月発売予定」とかの記載もあるようです。

シルバーバックという名前は学年誌の懸賞でも使用されたことがあります。



(仮)がないですね。
察するに、本採用がほとんど決まりかけていた……のだが、最終段階でハンマーロックに改定されたのだと思います。
8.0カタログはシルバーバックでいこうとなっていた時期に製作されたカタログ……、だが後にハンマーロックになったので差し替えられたのが8.1という事だと思いました。

いやー、しかし本当に無限にバリエーションが出てきますね……。
昨日の記事ではvol.8カタログについて苦言を書いていましたが、いやいや。実は細かい改訂版も作られていたんですね……。
(それでもサイカーチスなどのNEWは消した方が良いと思うけど……)

8.0は見たことがありません。すごいレア度じゃないかな。たぶん、7よりもずっと。

なんかもう、もっと知らないカタログがあるんでは? という気にもなってきました。
掘れば掘るほど最深部が遠くなる気がする。それがゾイドの資料……!
これもゆくゆくゲットしたいなぁ。

有益な情報をありがとうございました!!!

[第一次中央大陸戦争]のカタログ

こちらに続いて、今日は[第一次中央大陸戦争]のカタログを紹介します。


幾つか同じ表紙のものがありますが、これは[表紙が同じだが中身が違う]ものがあるためです。

カタログの呼称は幾つかありますが、ここでは出た順番に「vol.1」「vol.2」のように呼ぶようにします。
また中には微細な「小改定」が加えられたものもあります。
これについては「vol.1.1」のような呼び方をします。


[vol.1] 1984年2月~

記念すべきカタログ第一号です。
ビガザウロを大きく写したレイアウトが特徴的。
「コズミック・ヒストリー 壮大な時の流れが今、始まる」
のキャッチコピーは実にドキドキします。

中身については、まだ「小型骨ゾイド+ビガザウロ」だけだったこともあり、各機の紹介が手厚いのも特徴です。
詳細なスペックが載っており、ワクワク感を高めています。

さてこのvol.1カタログですが、メカ生体ゾイドのミニカタログ収集完全コンプにおける最大の敵です。
先の記事ではメカ生体ゾイドのミニカタログをコンプリートしたと書きつつ「ただし幾つか注釈もあります」とも書いていました。
その意味がここにあります。


このカタログは初版が1983年2月に出たらしい。(Vol.1.0)
このバージョンではビガザウロ、ゴルゴドス、ハイドッカー、ペガサロスの位置に「近日発売予定」と注釈が入っていたようです。

そして2月中に改訂版になったらしい。(Vol.1.1)
このバージョンではゴルゴドス、ハイドッカー、ペガサロスの「近日発売予定」が消えている。
ビガザウロにのみ残っている状態だったようです。

そして3月に更に改定されました(vol.1.2)
上の画像はこのバージョンです。
このバージョンではビガザウロからも「近日発売予定」が消えています。

このことからガリウス、エレファンタス、グライドラー、グランチュラ、アクアドンの発売日は1983年2月上旬。
ゴルゴドス、ハイドッカー、ペガサロスは1983年2月下旬。
ビガザウロは1983年3月の発売日だったと推測できます。

そして7月に更に改定されました(vol.1.3)


裏表紙位置に注目。
変幻自在獣スタリアスの一号機「ビッグマンクス」がゾイドのくくりとして紹介されているのが大きな特徴です。
同機はビガザウロのCMに出演している事でも有名でしょう。

ビッグマンクスは「ゾイドゾーンのニューモデル」として紹介されています。当初はゾイドの一員扱いをする予定だったのでしょう。
しかしそうならなかったのは周知の通りです。


vol.1.0:ビガザウロ、ゴルゴドス、ハイドッカー、ペガサロスが近日発売予定
vol.1.1:ゴルゴドス、ハイドッカー、ペガサロスから近日発売予定の表記が消える
vol.1.2:全ての機から近日発売予定の表記が消える
vol.1.3:裏表紙がビッグマンクスになった


ということでvol.1カタログは非常に多くのバリエーションがあります。(他にもある可能性も否定できない……)
私は1.2と1.3のみを持っています。
1.0と1.1は未所持。
たぶん超弩級レアカタログじゃないかと。だって両方とも出回りが一ヶ月以内ですもん!

メカ生体ゾイドは好調なスタートダッシュを切ったと聞きます。しかしそれは「ビガザウロを店頭で動状態で展示する」ことをした効果です。
上ではガリウスなどの発売日を2月と。ビガザウロの発売日を3月と推測しました。おそらく正解でしょう。
ということは2月中におけるゾイドはまだ地味で、1ヵ月後(ビガザウロ発売後)と比べればまだ爆発的には売れていなかったでしょう。
それもレア度を押し上げていると思います。

それにしても必要以上に細かい改定を入れている気がしますが、最初なので張り切っていたのでしょう。
当時の想いが伝わってくるようです。

さて、これでメカ生体ゾイドのミニカタログをコンプリートしたと書きつつ「注釈もある」と書いた意味が分かったでしょう。
「近日発売予定の表記有無」という誤差レベルの違いバージョンまではコンプリートしていない。
フルコンプではない。
でも正直それはもう誤差レベルなので「フルコンプ」とは呼べなくとも「コンプ」とは読んでも構わないだろうという考えです。
甘いかな。
当然、1.0と1.1も探していきたいんですが、手に入ることはあるのかなぁ……。

ということで非常に内容の濃いvol.1でした。


[vol.2] 1983年10月版

vol.2は冊子タイプになっています。
マンモスの登場に併せて改定された新バージョンです。世界観解説ページやキットの魅力を紹介するページもあります。
非常にゴージャスなカタログです。

ただゴージャス過ぎたのかこのタイプは続かなかった。
この後、「豪華タイプはゾイドグラフィックス(ゾイド情報-Hobby News-)に。カタログは簡易に」という方向に落ち着き、世界観解説やキットの魅力紹介はゾイグラに移行します。


なぜかこんな誤字もあり。
ゾキド・・・・・・。

解説文全体にも注目しましょう。
極初期においては、ゾイド世界観は「ゾイド・ゾーン星系」が舞台でした。
「ビッグマンクス」は、ゾイド・ゾーン星系のZP01ではない星の出身という想定だったのでしょう。
後に改定され、ZP01は「ゾイド星」と呼ばれるようになります。またゾイド・ゾーン星系の「第二惑星」になります。

本カタログでは既にビッグマンクスは消えています。
しかし各機解説文の修正は間に合わず、ビッグマンクスがゾイドだった時代の文がそのまま継続使用されたのでしょう。
そんな時代を感じます。

さて本カタログですが、内容の魅力と希少さから、現在では最もプレミア値が付いているカタログでもあります。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


[vol.3] 1984年2月版

横長タイプに戻りました。
表紙は引き続きマンモス。
「ゾイド軍団を率いて先頭に立つ最強突撃機」というマンモスが最も輝いた瞬間でした。

小型ではフロレシオス、そしてゾイドシリーズ初の重装甲スペシャル級・ゴドスとガイサックが初登場しています。
大型ではゴジュラスが初登場しています。
あのゴジュラスが「マンモス表紙のカタログでの初登場」したのはちょっと驚きです。この段階でゴジュラスを表紙にする選択肢もあったはずなのですが。

細かいところですが、後のゾイドカタログは初登場した機体に「NEW」マークを付けるのが定番になっています。
しかし本カタログの段階ではそのマークがないことにも注目です。

次弾となるvol.4カタログが二ヵ月後の4月に出たので、本カタログは非常に短命なカタログとなりました。
レア度はかなり高いです。
ただし1984年4月発売のキット(スパイカー)には本カタログが封入されていました。
印刷した分は4月以降もそのまま使い続けたのでしょう。

なお

途中で一度増刷されたと思われます。印刷の色合いが違うバージョンが確認できています。
色合い以外の情報には一切違いがありません。
これはvol.3.00vol.3.01と呼ぶべき違いでしょう。
わずか2ヶ月の短命カタログながら増刷されたのは特筆すべきです。


[vol.4] 1984年4月版

ゴジュラスが表紙になりました。
vol.3からわずか2ヶ月での登場です。
いったんはマンモス表紙のカタログでゴジュラスを登場させたものの、「やはりゴジュラスは表紙でドカンとプッシュせねば」という方針になったのでしょう。

メカ生体ゾイド時代、その中でも特に第一次中央大陸戦争時は「主役」として扱われたゾイドです。
そこに賭けた想いが伝わります。そしてゴジュラスは期待通りの成果を出しゾイドを飛躍させることは周知の通りです。

よく見ると製品版ではなくて試作機です。それだけ急いで作ったのでしょう。


当時のゴジュラス大プッシュぶりが伺えます。

ゴジュラス登場以降、ゾイドは小学三年生やコロコロでの連載を始めます。
キットの売り上げもそれに応じて伸びたでしょう。
それゆえか、本カタログは全カタログの中でもそれなりに多く見ます。レア度は低めです。

共和国側ではゴルドスが登場し、ビガザウロ級4機が一堂に会しています。この魅力はこの号特有です。
そして、帝国軍の登場も見逃せない要素でしょう。
せっかくなのでレッドホーンVSゴジュラスを表紙にしても良かった気もしますが、とにもかくにもにぎやかさが増して魅力的になってきました。
「NEW」マークも使用されるようになりました。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


[vol.5] 1985年3月版

引き続いてゴジュラスが表紙ですが、製品版と同じものになりました。
やはりいつまでも試作品のままではマズかったのでしょう。

中身については共和国580円ゾイドがシルエットになりました。フロレシオスなんてまだ新鋭機なのに……。
ただスパイカーだけは写真付きです。どちらかというと型式番号が上のフロレシオスの方が優先されそうな気もしますが、選定理由は不明です。

共和国側ではその他にサラマンダーが増えました。
帝国側ではゲルダー、ザットン、そして帝国重装甲SP級一号機のマルダーが登場しています。
なおマルダーの写真は試作版です。


細部のディティールにおいて、製品版との違いはかなり多いです。

以前は国の表記が「共和国」「帝国」だったのですが、この号から「ヘリック共和国」「ゼネバス帝国」になっているのも注目ポイントです。
いよいよゾイド設定は固まり、バトルストーリーが本格的に幕を開けた時期と言えるでしょう。


本カタログはレア度は中の上程度です。後述するvol.6との違いがややこしいので、収集の際はちょっと厄介です。
これについてはvol.6の項目を読んでください。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


[vol.6] 1985年7月版

引き続いてゴジュラスが表紙です……というか、表紙についてはvol.5と同じです。
厳密に言うと印刷の加減により色合いが若干違います。
vol.5はやや黄色が強い感じがします。表紙しか見えない状態で見分けるポイントです。

中身は大きく変わり、ゴジュラスの永遠のライバルであるところのアイアンコングが登場しました。
マルダーも製品版と同じものになりました。

この辺からゾイドのラインナップが増え、だんだん一機あたりのスペースが少なくなってきています。
初期においては詳細なスペックが載っていたものの、そのような事ができなくなってきています。
しかし、やはり機種が多くにぎやかな構成は魅力的です。

本カタログは第一次中央大陸戦争時代の中では最も多く見ます。レア度は極めて低めです。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


[vol.7] 1986年2月版

帝国側が表紙になった記念すべき弾です。
余談ですが、このあと表紙は
[vol.8:アイアンコング][vol.9:ディメトロドン][vol.10:デスザウラー]
と、怒涛の帝国ラッシュになります。vol.7はカタログにおける革命を果たしたと言えるでしょう。

ただ、本来であればvol.6の段階で表紙はアイアンコングに切り替えるべきだった気はします。
ではこの号の表紙はどうするべきだったか。
それは隣の「サラマンダーを運ぶグスタフ」で良かったと思います。

中身は機種が大きく増えました。その弊害で、ビガザウロもシルエットに行きました。
新型ゾイドとしては、「第二次ゾイド開発競争」のゾイドの半分くらいまでが入っています。
ヘルキャットにだけ「NEW」のマークがないのがちょっと謎でもあります。

本カタログはレア度は中の上程度です。後述するvol.8との違いがややこしいので、収集の際はちょっと厄介です。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


[vol.8] 1986年5月版?


引き続いてアイアンコングが表紙です……というか、表紙についてはvol.7と同じです。
こちらは色合いも極めて近く、表紙を見てぱっと見分けることは困難です。


じっと睨むように見るとわずかに違いますが、確証をもってこっちだと言えるレベルではないでしょう。
収集時はvol.7と間違えないように注意しましょう。

中身についてはグスタフのジオラマ画像が消え、同位置にウルトラザウルスなどが掲載されました。
ウルトラザウルスと同時期に発売された「ゴジュラスMK-II限定型」「アイアンコングMK-II限定型」は載っていません。
限定アイテムゆえに除外されたのでしょう。しかし……、限定アイテムだと断った上で紹介しても良かったと思うのですが。

なお本カタログについては疑問を持っています。
これにちてはこちらの記事を参照。発行日が「5月」になっていますが、実際は8月頃から使用されたのではないかと見ています。

本カタログはvol.6に次いで多く見ます。年末にウルトラザウルス、両限定型などでゾイドは大注目を集めて大いに売れました。
それに封入されたカタログなので、そりゃあ出回りも良いわけです。レア度は低めです。

vol.8との違いが分かりにくいのは本当に困ります。中身についても差が薄く、ウルトラザウルスなどが紹介されているページを除けば全く同じです。
ウルトラザウルスが初登場しているのだから、同機を表紙にすれば良かったのに……。

もう少しストレートに言うと、本カタログはやや手抜きに思えます。
というのも、ウルトラザウルスなどに「NEW」が付いている一方で、サイカーチスなどにも「NEW」が付いたままになっています。
実際はこれらの機種は発売されてからそれなりに期間が経っているので「NEW」ではありません。
せめてこれは取っておいて欲しかったです。ケンちゃんラーメンじゃないんだから。

先述の通り、この時期のゾイドは勢いをどんどん増しており大いに売れていました。
それにかまけたのか。あるいは開発などが忙しくてカタログにかける手間が薄くなってしまったか。
どちらでしょう。
どちらにしても、vol.1カタログの異様に細かな小改定と比べると大雑把な所は否めません。

このタイプのバージョン違いは確認できていません。


ということで今日は第一次中央大陸戦争のカタログについてでした。
次回は第二次中央大陸戦争時代のカタログを扱います。

ミニカタログの研究その1

先日カタログをゲットした記事を書きましたが(こちら)、これにてめでたく


メカ生体ゾイドのキット同梱カタログをコンプリートできました!
うれしい。
最初にカタログを収集したのはたしか2009年だったと思います。
なので11年かかってようやくのコンプリートとなったわけであります。
非常にめでたい。うれしいです。

…ただし幾つか注釈もあります。
これについては後程解説します。

さてコンプできた記念に、「カタログの概要」「第一次中央大陸戦争」「第二次中央大陸戦争」「大陸間戦争」の4回に分けてカタログを紹介いたします。
今日はまず第一回目として概要を解説します。


メカ生体ゾイドではキットを買うと例外なくミニサイズの商品カタログが付属していたようです。
動力キットはもちろん、改造セットやディラマベースなどでも同様。

「いたようです」と書いていたのはリアルタイム時にカタログを見ていた記憶が無いため……。
なんでだろうなぁ。メカ生体当時のことなら細かくても割と詳細な記憶があるんですが、なぜかカタログに関する記憶がない。

私はどちらかというと「数は少なくとも大型ゾイドを」という選定でした。
なので、大きな箱に入っている小さなカタログにはあまり興味を示さなかったのかも……。
もったいない事をしていました。
そんな当時はあまり気にも留めなかったカタログを今になって11年がかりでコンプリートしたのだから、我ながら何をやってるんだよという感じです。


カタログは「横長タイプ」「冊子タイプ」「十字四つ折りタイプ」の3パターンに分けられます。


横長タイプは第一次中央大陸戦争、第二次中央大陸戦争で使われました。
冊子タイプはゾイドマンモス図面の表紙のver.でのみ使用された例外的なタイプです。
十字四つ折りタイプは大陸間戦争で使用されました。


[横長タイプ]

横長タイプはガチャガチャの帯を大型化したような感じです。
横に長い紙を四つ折りしてあります。

折りたたんだ時のサイズは約7.3cm×10.5cmで、非常にコンパクトです。


これは第一弾カタログ。
レイアウトが変わっており、見ての通り、ビガザウロが左右で離れてレイアウトされています。
これは…、


両端を内側に折りたためば、このように正常に見れます。
完全に開いた状態だと、先に出した画像のように離れて見えるというわけ。

でも、カタログは基本的に完全に開いてから見るものだからなぁ。
あまり良いレイアウトとは言えない……というのが私の見解です。
これは当時のユーザーにも共通する思いだったようで、後に……、


下段のゴーレム表紙のもののレイアウトに注目。
このようにレイアウトが改定され、つながった状態で見えるようになりました。


[冊子タイプ]

ゾイドマンモス図面の表紙のver.でのみ使用された例外的なタイプです。
こちらは、以前に書いたこの記事を参照していただいた方がわかりやすいと思います。

ゾイドグラフィックス(ゾイド情報-HOBBY NEWS-)に近い構成にしたが引き継がれなかった珍しいタイプです。
なおサイズは約7.3cm×10.5cmで、横長タイプと全く同一です。


「十字四つ折りタイプ」

B5サイズの紙を四つ折りにしています。


折り時と開き時。

これはゾイドグラフィックス(vol.9以降)の構成に近いですね。


これのミニ版といったところでしょうか。

折った時のサイズは約9cm×12.8cmで、従来よりもやや大型化しています。
広げた時の面積も増えています。


余裕のあるスペースを活かして「ゾイドキットの魅力」とか「この一機を詳しく紹介」みたいなコーナーを設けていることも多いです。
これは大陸間戦争時の決定版レイアウトになり、最終号までがこのレイアウトになりました。

内容とは関係ないことですが、大陸間戦争後の十字四つ折りタイプのカタログは、紙質のグレートが幾分低下し、薄くなったのも特徴です。
これは単純にコスト面の問題と思います。
ただし、薄くなったといっても適度なシッカリ感は保たれています。
どちらかというと横長タイプの紙質が非常にシッカリとしていました。
印刷業界の方に通じるように言うと、本タイプの紙厚は「90kg」、横長タイプの紙厚は「110~135kg」くらいの厚さです。


といった感じで今日はざざざっと概要を紹介しました。
次回は第一次中央大陸戦争時のカタログを紹介します。

ビガザウロのこぼれ話2

ビガザウロの話の更に続きです。
ビガザウロの話はもうちょっとだけ続くんじゃ(亀仙人)


ビガザウロの特徴的なところは名前でもありますね。
「ビッグなザウルス」、でかい恐竜が語源でしょう。
しかし後のゾイドが「ザウラー」になっているのに対して「ザウロ」という終わり方。

名称の規定が確定した後にリリースされていたら「ビガザウラー」になっていたかも。
あるいはザウロがその後も引き継がれたとすれば「デスザウロ」「アロザウロ」みたいな名前になっていたかも。

個人的にはザウラーが好きかな!
でもビガザウロの何ていうかちょっと不器用っぽさを感じる響きはとても似合ってると思う。

ところで「ビッグなザウルス」が語源と言うのは要注目ですね。
ディプロドクス型なので「ディプロザウロ」「ディプロザウラー」とかでも良さそうなのに。
「でかい恐竜」という個と言うよりは全体を示す機体名になっているのは意味があると思います。

ゾイドワイルドでは一期、二期ともにシリーズを牽引する主人公機は「ワイルドライガー」「ビーストライガー」という個というよりは全体を示す名称になっています。
ワイルド。野性味あふれるゾイド。
ビースト。荒々しい獣のゾイド。
これはやはり、フラッグシップゾイドだから「ゾイドシリーズ全体を一言で示す名称」にしたかった意図でしょう。

ビガザウロも同様ですね。
ワイルドシリーズがやった名称の要素を、既に1983年の段階で行っていたのはとても驚きです。


ビガザウロは「単一キットで組み換えが楽しい」を実現した最初のゾイドだと思います。
小型ゾイドと比べると武器が非常に多い。7個もある。
そしてハードポイントが多いんですよね。ハードポイントはけっこう余ってる。各武器を好きな位置に付けて楽しめる。

チビッコってやっぱり武器を好きな位置に組みかえるのが好きじゃないですか。そして大人から見れば「どこが変わったの?」というレベルだったとしても、本人としてみればスーパー強化改造をしたつもりになってたりするわけです。
そういう欲を満たせる仕様だと思います。

小型は武器の量が少ないしハードポイントの余りも少ないので、単一ではなかなか組み換えがし辛かったと思います。
というか正確に言うと、小型ゾイドも(特に同時代の他の玩具と比べれば)改造が容易でプレイバリューの非常に高い玩具だった。しかしビガザウロが超超その上を行く傑作完成度だったという事です。

そして……、そんなビガザウロが後年のユーザーからすれば「細い」「弱そう」と言われるようになった。
これはビガザウロを基点としてゾイドシリーズがどれだけ急速に進化したかが分かるというものです。


ところでビガザウロ用の武器はハードポイント径が違うんですよね。
小型ゾイドや後の大型ゾイドは3.2mmですが、これは3.4mmです。
非常に残念なことに互換性がない!

なんででしょうね。
ビガザウロを特別感のあるものにしたかったのかなぁ。
「この強力な大型武器を扱えるのはビガザウロだけなんだぞ!」という。

ただし改造しにくい。単体ではともかくシリーズを多く持っているユーザーからすれば小型と大型をMIXしていじりたいでしょう。
そういう時には難のある使用と言わざるをえない。
なので後年に廃れたのでしょう。

この直径を採用したのはビガザウロ級の4機とウルトラザウルスのみです。


とまぁ、幾らでも話題が出てきますね。面白いゾイドです。
この辺の所もレビューに組み入れたかったんですが、長くなりすぎたので割愛しました。
しかし別途のコラムにしたいところです。


話が変わるんですが、「ネタがあるから書ける」というのはそれはそれで真実です。
が、私の場合は「書くから次が書ける」タイプだと思います。
最近は忙しくてメカ生体の文章をあまり書いていなかった。さすがにネタが切れてきたのかなー…と思っていたんですが、ビガザウロの文章を書いてみれば次から次へと書きたいことが出てくる。

マグロやサメは泳いでいないと死ぬそうなんですが、そういうものなのかな、考えるというのは。
一つ書けばそれがきっかけで次が生まれるという。
ということで途切れず書いていきたいです。

仕事は、、、、相変わらずなんですが、、、やってやろうじゃねえかという気合で適度に休みつつではあるが突っ走っていきたいです。

完全野生体VS牧場育ち

ここのところ書いている完全野生体の記事について、なるほどー!!!と思う意見を頂戴しました。

今までの記事をざくっとまとめると
人の手がかからない完全野生体は強い。
一方、人の手でゾイド牧場を運営し個体を増やすようになると闘争本能は衰え弱体化する。
ただし…、「少数の強力ゾイド」か「それなりの強さと安定した数の供給」を考えれば後者になるであろうと。
そういう感じでした。

それに対して頂いたレスが
-----
数十年以上のゾイド牧畜の経験があるのなら、幼生体時代から「戦士としての訓練」を飼っているゾイドに積み重ねさせるのも可能ではないでしょうか。
完全野生体は確かにハングリー精神や本能のままの荒々しさは凄いはずです。
その反面、成長時に適切な栄養や休息を得られておらず、理想的な期待値ほどの発育具合に成長していない固体が多いと思います。
米軍特殊部隊のようなエリート兵士を育成するみたいに、厳しい訓練をゾイドに課し、かつ栄養価の高い食事と適切な休息を与える。
いわばゾイドのパーフェクトソルジャーを育てるカリキュラムで育てるのならば、両者の差は「荒々しく奔放な動きの完全野生体」と「洗練された動きの養殖体」という、タイプの違いでしか無くなるんじゃないでしょうか。
生死がかかった環境で生き抜いた野生体のほうがギリギリの条件では上でしょうが、人にリンクしやすいのは人に育てられた養殖体のほうですし、パイロットが乗った場合はそのパイロットの技量で補えるかもしれませんね。(逆に野生体のほうは動きの支配権が6対4くらいでゾイドのほうが握ってる?)
バトスト中で完全野生体にこだわる文章が無くなっていったのは、裏でゾイドの戦士教練技術が発展して、野生体に張り合える養殖体が出来るようになったから特に書かれなくなったのかもと想像します。

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というものです。
これはその通りだと思いました!
その方向が見えていなかった…。
「完全野生体だから荒々しい闘争本能があって強いに決まってる」という決めつけを持っていました。

無意識に野生で生きる方が強い筈だと思っちゃいがちですね…。
美味しんぼの山岡士郎じゃないんだから、もうちょっと柔軟な思考を持つべきでありました。
養殖、牧場育ちだから絶対にダメというわけじゃないんですね。
そりゃ、そうだよなぁ。

野生だと栄養が十分に取れない場合があって…、その場合は闘争本能以前に十分なパワーがない可能性も。
野生動物だと「群れ」を作る事もあると思います。
その中のリーダー格の個体に関していえば、
「強いからこそリーダーになれている」「リーダーなので食料などは優先的に取れる」
という事情があって超強力個体になっているかも。

ただしその他の個体は……、十分な栄養と適切な訓練を受けている牧場育ちに劣っているかも。

野生の一部の個体や優秀な群れ>牧場育ちの個体>野生のその他の個体
くらいの感じかなぁと思いました。

牧場での訓練はどのようなプログラムかな?
第一段階として、若い頃から人の側において慣れさせる。
第二段階として、慣れたところで一緒に戦闘訓練。
という感じかなぁ。
ガリウスやグライドラーなんかの退役した戦闘ゾイドが牧場内の野性体の訓練を担っていたのかも……。

ただし、ゾイド戦史を見ているとメカ生体にしろ機獣新世紀にしろ後年に行くにしたがって「精神リンク」は廃れていっている感じがします。
メカ生体ではゴジュラスは量産型になってから荒々しさをまるで感じなくなったし(ゾイドバトルリサーチでは「精神リンクを制御するコンバーター」が付いたと推測している)、末期のキメラやTFゾイドなんかは精神リンクで動かすイメージはないなぁ……。
新世紀も最終的にブロックスが主力になるのでこれまた……。

なので、牧場において精神リンクがどの程度重視されていたかについてなどは、まだまだ考えていきたいなあと思います。
それにしても面白いテーマですね。
これはまだまだ書いていきたいです。

完全野性体は何種類?

完全野性体の記事について、該当する機種を

・ライガーゼロ(エナジーライガーも同種)
・バーサークフューラー(凱龍輝も同種)
・ケーニッヒウルフ
・ダークスパイナー
・ゴジュラスギガ
・セイスモサウルス


と書いていました。
これについて、下の3つは違うのでは? とのレスを頂きました。

んー・・・、これってけっこう謎なんですよね。
私も実は確証がないまま書いていました。
現在wikipediaなどではゼロ~セイスモまでが完全野性体とされているんですが、wikipediaは公式資料じゃないし間違ってる場合もあるからなぁ。
実際に、ダークスパイナーから下の3種は完全野性体という確たる表記はなく、「おそらくそうであろう」という推測で判断されている感じがします。

ただギガとセイスモはそうであって良い気はします。
標準状態では火器が一切ない(コア砲は除く)ギガは特に、ライガーゼロのタイプゼロ形態に近い野生の強さを生かす設計に思える。
なので完全野性体としても良いんじゃないかなぁ。

セイスモも、まぁこちらは「野生の生態をそのまま活かす」というよりは「首から尾までを砲身にする」という超過度な兵器化が行われている……のだけど、それでも。
ボディだけならディバイソンやエレファンダーと変わらないサイズなのに、超集束荷電粒子砲を撃てるエネルギーを持つ。これはやはり完全野性体ならではのパワーを連想させる。
なので完全野性体と判断しても良いと思います。
ライガーゼロで例えるなら「CASを搭載しない。汎用性を一切なくす代わりに、最初から究極の形態であるところのエナジーライガーとして完成させた」ようなのがセイスモだと思います。

ダークスパイナーはなー・・・・どうだろうなー・・・・。
ジャミングウェーブの発生には大きなエネルギーを要する…。だからこちらもセイスモサウルスと同じで「パワフルな完全野生体を使って超兵器ゾイドを作った」ような考えをしても良いと思います。
作中では3年間の無敵時代を築いたゾイドだし。
ということで私はこの6種は全て完全野性体と判断したいと思います。


ちなみに……、ダクスパの野生体といえば電ホビ(2002年5月号)で「スピノサパーと同じ野生体である」と記述されていたりもします。
スピノサパーは「操縦性の確保、および工兵としての運用を考慮し闘争本能には制限を設け意図的に戦闘力を引き下げた」と。
これについても考えたいです。
うーん………、これってあり得るのかなぁ。

もちろん工兵は重要なんだけど、格闘性能でジェノザウラーと互角に戦えるポテンシャルを持つ種をあえて工兵にする意図は分かりかねる。
言ってみれば戦艦の装甲を引っぺがして砲も全部おろして輸送船として運用するような、そんな意味不明さを感じる。
餅は餅屋。
工兵は適した種をあてがえば良い。

両機は顔も違うし大きさも違う。だから別種だと思うんだけどなぁ…。
ライオンで言うとシールドライガー種とキングライガー種とライジャー種とライガーゼロ種が居るわけでしょう。
スピノサウルスと一口に言ってもダークスパイナー種とスピノサパー種に分かれていると思いたいなぁ。

「スピノサウルス型」というのは特定の一種を特定しているわけではなくて、そこから先に分岐する幅があるという考えをしたいかなぁ。
例えば「イヌ」といっても小型種~大型種まで様々居るように。
少なくともダークスパイナーとスピノサパーが同一種というのはちょっと受け入れがたい。
イヌでいえばダークスパイナーはドーベルマンやハスキーなどに相当する大型強力スピノサウルス種。スピノサパーは小型犬に相当する小型スピノサウルス種なんじゃないかなぁ。

電ホビの詳細な記述はとても貴重である一方、まるまる信じて良いかというとそれは疑問が残ります。
有名なのはブロックスの開発経緯でしょう。電ホビでは「西方大陸の企業により開発された」とされていたけど、後に公式ファンブックなどで「東方大陸の民間企業ZOITECが開発した」と改まった。

もちろん全く信じないわけじゃない。例えばブロックスは「実は西方大陸戦争時代から共和国とZOITECの繋がりはあった。西方大陸にZOITECの出張所があった」と考えたりしても面白いと思う。
でも全てそのままと言うのはちょっと違うかなぁという記述も目立ちます。

「同じ」とされた原因は何だろう……。

電ホビにこの情報が載ったのはダークスパイナーが登場し猛威をふるった直後くらい。
なので、共和国軍が欺瞞工作として宣言したのかもしれない。
「いやいやネオゼネバス帝国軍さんよ。我々も同じ野生体を持ってるんだから、一機でも鹵獲したらコピーして同じものを作るようになるんだぜ?」
そんな風に思わせたかったのかなぁ、と思いました。
こうなると帝国軍は警戒してダークスパイナーの運用をちょっと制限しないかなぁ……なんて。

「ほら、その野生体だってちゃんとあるやん! 見ろよスピノサパーを!!」
と共和国軍は発表したものの、帝国がだまされる事はなかった。むしろ失笑し、「そこまで必死になるなんて共和国はよほどダクスパが怖いらしい」と判断、より積極的に運用するようになったのでありました。と。

スピノサパー開発時(西方大陸戦争後期)の共和国軍を思うと……、本当に主力ゾイドの不足にあえいでいたと思う。
ゴジュラスは数が居ない。
シールドライガーはもはや旧式気味
ブレードライガーはOSなので量産できない
ディバイソンは期待したほど活躍しない

やっぱりジェノザウラーは大きな敵だったと思います。OSにリミットをつけた仕様であっても強い。

共和国大型ゾイドでそれなりの数が居たのはゴルドス、シールドライガー、ディバイソン。
ゴルドスは話にならん。
シールドも…、ジェノはオールラウンドで上位機だからなぁ。
ディバイソンは相性が悪い。突撃しようにもパルスレーザーライフルで迎撃されるし、近づけてもジェノの運動性なら難なくかわしてしまいそう。

で、他のゾイドは居ない。
強いて言えばガンブラスターが控えていたけど、こいつは正面への火力は高いが運動性がかなり低い。
ジェノザウラーに接近されたら死角から攻撃されてやられる。
なのでジェノザウラーに襲われても適切に護衛できるゾイドが居て初めて戦場に出せる。

なので共和国軍は鹵獲機をそのままコピー・量産するという暴挙をしてまでライガーゼロを戦力に加えたと思う。
もしもダークスパイナーとスピノサパーの野生体が同じなら、ライガーゼロを戦力化したりはしなかったと思う。
その代わりに、これでジェノザウラーに対抗できる次期主力大型戦闘ゾイドを作っていたと思う。
そうした意味で、やはり両機は別種と思います。


ちなみに完全野性体のゾイドですが、最初のうちは「完全野生体」であっても、年数が経てばどうしても人の手が入ることが避けられない。
すると次第に弱体化していくと思います。ゴジュラスが量産型になったときのような腑抜けになるかも。
そうなってしまうと、セイスモ、ダクスパ、エナジー、凱龍輝は兵器システムを新型機時代ほどは自由に扱えなくなっているかもしれないなぁ……。

荷電粒子砲を撃てるけど真OSデススティンガーと大差ないくらいのセイスモとか、もはや初期ほどのタフさがないので火気がない弱点を突かれてシールドライガーにも苦戦するゼロとか。そういう未来はあるかもしれない、、、。
そして思ったんですが、人の手がおそらく確実に入っているであろう・しかしその上でなお圧倒的な強さを維持し続けているデスザウラーはやっぱり凄いなあと改めて思いました。
新世紀バトストの120年後を描いた「3匹のトラ」ではZi-Arms社が最終兵器に選んだのはデスザウラーだったし。


現在は多くの種が「ゾイド牧場」的なもので数を増やしていると思います。養殖の生命力と闘争本能に劣る個体です。
一方で、群生地を入念に探せば貴重な天然モノの個体も居ると思う。
軍用ゾイドにはたまにそういう固体も混じっている。
その個体はエース用に回され、エースならではの「精神リンク」で動いているのかも。

また種によっては「天然モノは絶滅」「もはや牧場育ちの個体しかいない」という状態のもあるかもしれない。
ビガザウロなんかはそうだと思う。
ゴルドスとかディバイソンもあやしいなぁ。

地球だと「野生の馬」というのは絶滅してしまったらしい……。
人類は定住生活を送るようになると、馬を飼い人の役に立つように改良を進めた。家畜化である。
そして家畜となった馬(家馬)は、次第に身の危険を感じなくなり、エサを探して広い草原をさまよい歩く事もなくなっていった。
一方、厳しい自然の摂理にさらされてしだいに追い詰められていった野生馬は、20世紀初めに遂に姿を消してしまった……。

こんな感じで。天然モノはとり尽くして、もはや牧場育ちのみのゾイドはけっこう多いんじゃないかなぁ。

ただ、アメリカにはムスタングという馬が居ます。日本には御崎馬(みさきうま)という馬が居ます。
これは一般に野生馬と言われています。
しかし厳密に言えば両種とも、かつて人類に飼われた経験のある馬(家馬)が、なにかのはずみで人の管理下から逃れ自然の生息形態にもどった馬であるため、純粋な野生馬ではないとされます。
いやしかし、それでも。一度は人間に飼われたものの、野生に戻ってからは厳しい環境にさらされているわけで、その荒々しさは元の野生馬に極めて近くなっています。

将来的に……、再び野に放てば荒々しいビガザウロが復活したりするのかなぁ。
完全野性体仕様のビガザウロが居たら……、とりあえずディメトロドンには勝てるだろうか。レッドホーンは怪しいよなあ。アイアンコングは……、越えられない壁になりそうか……。

ということで話が逸れてしまいましたが、完全野性体の話の続きでした。

完全野生体

少し前の記事のライガーゼロフェニックスについての記事で
「ゼロはギガと違って量産可能」
と書いていました。それについてのレスで「そういえば…」というのを頂きました。

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ゼロ部分は一応完全野生体ゾイドなんて手軽に量産は出来ませんよ。
その割にはうじゃうじゃいますがね。野生体絶滅させる気なんでしょうかね。
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あ、そういえばそうだった……。
まさに仰る通りで画面に写るのはゼロばかりということですっかり失念していました。
完全野生体だから量産しにくいんだった……。

ということで今回は完全野生体の事情を考えたいと思います。
完全野生体のゾイドって……、
・ライガーゼロ(エナジーライガーも同種)
・バーサークフューラー(凱龍輝も同種)
・ケーニッヒウルフ
・ダークスパイナー
・ゴジュラスギガ
・セイスモサウルス

だったかな。

ただ、思うにメカ生体ゾイド初期のゴジュラスなんかも完全野生体として良いと思う。
”量産型”以降は違うと思うけど。

長い戦争の中で…、当初は野生体を捕獲して戦闘ゾイドにしていた。完全野生体である。だが野生体生息数の減少や効率の問題から次第に別の方式になった。
いわゆる「ゾイド牧場」のようなものを作って生産管理をするようになった。

牧場でゾイドは健康に成体まで育つ。
しかし野生状態と違って縄張り争い等の危険な事態が発生しない。その他にも様々な危険が排除されている。
なぜなら一頭でも多くの成体が欲しいから。

こうしてゾイドは安定した数を「量産」する事ができるようになった。
しかし穏やかな環境はゾイドの闘争本能の低下が避けられず、個としての能力は下がってしまう。
別物と思えるほどに……。

ビガザウロは確か初期から家畜化が進められていた…という設定があったと思う。
実は・・・初期戦役において大活躍した強力ビガザウロは完全野生体ver.で、我々がよく知る「ビガザウロ10台VSレッドホーン1台」とかの戦力比較をされる弱小ビガザウロは家畜和美の個体を改造したロットだったりして…。
(開戦から地球人到着(=バトスト1巻開始時期)までは50年もの期間があるので可能性はあると思う)

家畜化は特にグランドカタストロフ以降に進んだでしょう。
この時期は何よりも個体数の回復が急務。そんな中で種の維持や個体数増加の策が練られたことは想像に難くありません。
グランドカタストロフ後は、同じ種のゾイドであっても「数で言うと大部分を占める、Zi人に保護され牧場で数を増やした個体」「わずかな数ではあるが、自然界の中で生き残り厳しい環境の中を生き抜いた個体」が居るものと思われる。
後者についてはメカ生体の時代よりもはるかに劣悪な環境で暮らしているので闘争本能はむしろ上かも。

ということで完全野生ゾイドですが、設定されているライガーゼロなどの他にも、極めて数は少ないものの天然もの(完全野生体)のシールドライガーやゴジュラスも存在する。それらはライガーゼロやゴジュラスギガに匹敵する強靭さがあると考えても面白いかもしれないと思いました。


ところで「完全野性体」というとやはりライガーゼロが代表格でしょう。
ノーマル状態はシンプルで野性味あふれる戦いをする。爪や牙で荒々しく。まさに野生体の名の通りです。
一方でポテンシャルが高いので兵器的な改造にも耐えられる(パンツァー等の重い重量にも耐える)。

ただ……、ダークスパイナーはやってる事がジャミングなので「完全野生体…?」って感じはしてしまうなぁ。
セイスモも。
もちろんジャミングを放つにはヒレが必要だった。超集束荷電粒子砲を撃つには長い首と強靭なボディが必要だった。
そういう意味では種の特性を最大限に生かしていると言う事もできますが……。


さてここまでは本題じゃないんです。ここから本題です。
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ゼロ部分は一応完全野生体ゾイドなんて手軽に量産は出来ませんよ。
その割にはうじゃうじゃいますがね。野生体絶滅させる気なんでしょうかね。
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について考えましょう。

たしかにゼロは量産されています。就役から一貫して、もう何かといったらゼロが映ってた気がする。
ブレードライガーやシールドライガーは入れ替わるようにほとんど映らなくなった。
ブレードはまだしもファンブック4巻を見ると2カットだけ映っていますが、シールドは皆無……。

これと対照的に「ブレードライガー登場後・ライガーゼロ登場前」の時期は、シールドライガーは各所でばっちり映っています。
なので量産の難しいブレードライガー。主力は依然としてシールドライガーという事情が見えました。

ゼロ、当初の量産しにくいという設定を覆してめちゃくちゃ量産されているのではないかな……。
またケーニッヒウルフは「ライガーゼロは性能は良いがコストがブレードライガーの3倍にも達する高額な機体だった。それゆえ量産可能な新鋭機が求められ、ケーニッヒウルフが完成した」という設定だった。
悲しい事にケーニッヒウルフは設定に反してほとんど目立っていない……。


一応、裏事情を読み解くとライガーゼロが初登場した公式ファンブック3巻はエース集団「閃光師団」を主役にしていた。同部隊はライガーゼロを受領した部隊だったから画面に多く映っているのは当然である。
同巻の軍団組織図を見ると高速部隊は「ブレードライガー、同AB、シールドライガー、同DCS、同DCS-J、コマンドウルフ、同AC」となっている。
なので設定通り「ゼロは少数」「主力はシールドライガーなど」と考える事もできる……。

いやそれでも、やっぱりその後もライガーゼロは何かと目立っていた……。
かなり量産された事は確かだと思う。少なくともケーニッヒウルフを倍する程度には。

これがどういう事かというと、無茶をして量産したんだろうなぁと…、それ以外に回答がないかなぁと思いました。
戦時中にはこういう事はままある…。
太平洋戦争で日本軍で最も量産された飛行機は零戦で1万機以上に達する。
1万っていうのはかなり凄い数です。
米海軍の前期の主力「グラマンF4F」は生産数が8千、後期の主力「グラマンF6F」が1万2千という事を思えば、よくもまぁ当時国力差で1/12だった日本が1万もの数を作ったもんだと思える。

でも零戦は決して量産に向いた設計ではない。
徹底して性能を求めているので、フレームに穴を開けるなどして軽量化に努めている。これが生産性を著しく低下させている。
というのも当初において零戦は量産する計画はなかった。艦載専用と考えられており、空母搭載用に約1000機+予備で少数程度あれば良いとされていた。
それがしかし、10倍もの生産をする事になってしまった……。

これが何故かというと簡単で「零戦しかなかった」から作るしかなかった。
後継機はできない。でも戦争は続いている。
という事で「無理を通せば道理が引っ込む」のことわざのように強引に生産が続けられたのでありました。
もしも後継機が誕生していれば。戦争が予定通り短期で終わっていれば。そうしたら零戦は当初の予定通り1000機程度の生産で終わっていたでしょう。

ライガーゼロも……、高額であり野生体の確保も難しい。
でも、やっぱり戦況に影響を与えるのはこれしかない。
シールドライガーではもはや戦力不足が否めない。
ブレードライガーはOSゆえの問題があって量産は見送られた。
ケーニッヒウルフはゼロほどの汎用性がなかった(CASがない)。

…ケーニッヒウルフは……、「ゼロのコスト高の大きな要因であるところのCASを省いたので汎用性が低下し戦場に合致しなかった」というのは皮肉だよなぁ……。

そういうわけで共和国軍はライガーゼロを生産し続けなければ勝機が見えなかった。だからそうした。
無茶だけど生産した。
そういう事情だと思いました。

ちなみに零戦の例だと、完全に限界を超えて生産しているから他をいろいろ圧迫してしまった。
「無理を通せば道理が引っ込む」というのは実際ある。でもそれはハッピーな事じゃなくて他をぶっ壊してしまうことも当然あるわけで。

ライガーゼロの生産に力を入れ過ぎてしまった共和国軍は、それゆえに他の諸々の部分に無理が出てしまい……、これが後の崩壊に繋がっている。そういう事情もあるのかもしれないなぁ……と思いました。
そんなわけで今日は完全野生体について考えてみました。

強行偵察

ヒーローゾイドはとてもカッコいいんですが、それと同時に「不器用」なゾイドも特有の魅力があります。
ゾイドマンモスはパワーならアイアンコングにも引けを取らない。
鼻の一撃をブチ当てればレッドホーンやサーベルタイガーに勝つこともできる。
だが動きが鈍いからそれができない……。
いやしかし、そんな不器用さがあるからこそ、練りに練った作戦でどのように戦うかという戦術に繋がります。
マンモスの巨体を隠せる場所はどこだ……。レッドホーンが通りがかった瞬間、どのように飛び出すか。敵が反応する速度はどれ位だ。チャンスは何秒?
と考えると非常に困難なので、それゆえに脳内バトルで勝利を達成できた瞬間すごい感動と思い入れが生まれます。

初期ゾイドはそんな不器用なゾイドが多い。
ゴルドスもその中の一機で、電子戦能力で言えばゲーターを大きく上回り、ディメトロドンが登場するまではゾイド星で圧倒的性能だった。
ただその反面、巨大すぎて自分が見つかりやすい(しかも発見される=倒される程度の戦力しかない)という、偵察機にあるまじき弱点を抱えた仕様でした。
まぁ、前線は小型ゴルゴドス。後方は大型ゴルドスと言う分担ではあったんでしょうが、それにしたって偵察機と言う割にはでかいしノロい。

そんなゴルドスですが、設定を見返していると「ん?」という事に気づきました。



RBOZ-004 ゴルドス <重装甲強行偵察機械獣>

強行偵察を主とするメカで、以前は輸送を主としていたが、地球人の手により改造された。
強行偵察用としての多種のレーダーを装備する。
そのために重装備となり、敵の単なる標的となることもあったが、その能力は大きかった。
又、改造型として強襲揚陸型もある。


ミニカタログでの解説は「強行偵察用に改造された巨大メカ」となっている事が多かった。

読んでいて気付いたでしょう。
とにかく「強行偵察」が強調されたゾイドです。
「ん?」と言うのはこの部分について。

強行偵察。
一口に偵察といってもこれは2種類に分かれて、「隠密偵察」「強行偵察」があります。
(強行偵察は威力偵察と言われる事もある。また威力偵察と強行偵察を分ける場合もあるが、ここでは同じものとして扱う)

単に「偵察」といった場合は隠密偵察を指します。
これはその名の通り隠密を保ちながら偵察すること。
・ステルス機で敵のレーダーを避けながら敵基地を調べる
・潜水艦で改定から敵地に接近、港湾施設を調べる

こんな事。

でも隠密偵察だけでは不十分なこともある。
例えば見た感じかなりの規模の部隊があった。
しかし、これは実際動くのか?
燃料や弾薬がなく動けない”ハリボテ”なのか。それとも万全な稼動状態にあるのか。
戦闘行為をする決断はどこか。領空や領海を審判したら即座に攻撃するのか、警告で済ますのか。

強行偵察を行う意味はここにあります。
強行偵察とは「姿をあえてさらして」「そのうえで偵察を行う」事です。
隠密偵察は見つかったら逃げる。けど、逃げずに偵察を強行するから強行偵察なわけであります。

その意図は何か。
敵は明らかにこちらの秘密を盗もうとしている。
その状況でどういった反応があるかを調べるのが目的です。

もっと言えば軽めの攻撃を行い、それでどの程度の反撃があるかを見る場合さえある。
こうなると一般的なイメージで言う偵察ではないのですが、「敵の内情をより深く探る」という意味では非常に効果的な偵察です。


強行偵察は主に戦車などの高い防御力と優れた速度を持つ戦闘兵器で行うのが普通。
何故なら攻撃される前提だから、ヤワかったりノロマだったら帰還できないから。

こう見るとゴルドスが「強行偵察に使われた」とは一体……と思ってしまう。
こんな、見つかったら即座にやられそうなゾイドを強行偵察に使う共和国軍とは一体……。

まぁ実もふたもない事を言えば「そこまで考えられてない」だとは思います。
強行偵察というのはカッコいい単語なので使いたい、くらいのノリじゃないかな…。

ただ、もしかするとゴルドスは昔においてはめちゃくちゃ強かったのかなぁ……、という可能性を考えました。
ゴルドスで重要なのはアイアンコングとの対戦成績です。
「コング1台VSマンモス6台で互角」
「コング1台VSゴルドス6台で互角」
実にマンモスと同じなんですよね。

マンモスは鼻も牙もあるから「当てれば勝てるチャンスはある」のですが、ゴルドスで同じ成績を出す
過去に何度か書いたことがありますが、たぶんゴルドスは装甲がマンモスよりもかなり強い。
「重装甲強行偵察機械獣」って解説されているし。
要するに攻撃力で決定打はないが、重装甲で粘って戦える。

さてゴルドスが強行偵察を行ったのは、バトスト1巻以前の時代なんじゃないかなぁ。
初期においてはビガザウロが大活躍していた。
言っちゃ悪いけど、あの貧弱なビガザウロが大活躍できるレベルの戦場だった。

とすると、ビガザウロ以上の巨体を持つゴルドスも十分に活躍できたのかも。
小型砲は帝国小型ゾイドを相手にするには十分。
(この時期はマーダやモルガはアーリータイプである)

帝国小型ゾイドの攻撃は強固な装甲で跳ね返す。
こうして初期においては悠々と敵領土に侵入し強行偵察をして帰還する……ような強力ゾイドだったのかも。

しかしそれも地球由来の技術が浸透し帝国が強力ゾイドを続々開発するようになると、次第に小型ゾイドにさえ苦戦するようになった……。
(改良された小型ゾイドはおそらく非装甲部をピンポイントで攻撃できる高性能を持っていたと予想する)

ステゴサウルスはアロサウルスと戦い時として大けがを負わせる恐竜。
正直、ステゴゼーゲは戦闘的だけどゴルドスは温厚で大人しいイメージ。
しかし、あえて戦闘で活躍する初期の姿を想像しても面白いかも…と思います。
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