ビガザウロのこぼれ話2

ビガザウロの話の更に続きです。
ビガザウロの話はもうちょっとだけ続くんじゃ(亀仙人)


ビガザウロの特徴的なところは名前でもありますね。
「ビッグなザウルス」、でかい恐竜が語源でしょう。
しかし後のゾイドが「ザウラー」になっているのに対して「ザウロ」という終わり方。

名称の規定が確定した後にリリースされていたら「ビガザウラー」になっていたかも。
あるいはザウロがその後も引き継がれたとすれば「デスザウロ」「アロザウロ」みたいな名前になっていたかも。

個人的にはザウラーが好きかな!
でもビガザウロの何ていうかちょっと不器用っぽさを感じる響きはとても似合ってると思う。

ところで「ビッグなザウルス」が語源と言うのは要注目ですね。
ディプロドクス型なので「ディプロザウロ」「ディプロザウラー」とかでも良さそうなのに。
「でかい恐竜」という個と言うよりは全体を示す機体名になっているのは意味があると思います。

ゾイドワイルドでは一期、二期ともにシリーズを牽引する主人公機は「ワイルドライガー」「ビーストライガー」という個というよりは全体を示す名称になっています。
ワイルド。野性味あふれるゾイド。
ビースト。荒々しい獣のゾイド。
これはやはり、フラッグシップゾイドだから「ゾイドシリーズ全体を一言で示す名称」にしたかった意図でしょう。

ビガザウロも同様ですね。
ワイルドシリーズがやった名称の要素を、既に1983年の段階で行っていたのはとても驚きです。


ビガザウロは「単一キットで組み換えが楽しい」を実現した最初のゾイドだと思います。
小型ゾイドと比べると武器が非常に多い。7個もある。
そしてハードポイントが多いんですよね。ハードポイントはけっこう余ってる。各武器を好きな位置に付けて楽しめる。

チビッコってやっぱり武器を好きな位置に組みかえるのが好きじゃないですか。そして大人から見れば「どこが変わったの?」というレベルだったとしても、本人としてみればスーパー強化改造をしたつもりになってたりするわけです。
そういう欲を満たせる仕様だと思います。

小型は武器の量が少ないしハードポイントの余りも少ないので、単一ではなかなか組み換えがし辛かったと思います。
というか正確に言うと、小型ゾイドも(特に同時代の他の玩具と比べれば)改造が容易でプレイバリューの非常に高い玩具だった。しかしビガザウロが超超その上を行く傑作完成度だったという事です。

そして……、そんなビガザウロが後年のユーザーからすれば「細い」「弱そう」と言われるようになった。
これはビガザウロを基点としてゾイドシリーズがどれだけ急速に進化したかが分かるというものです。


ところでビガザウロ用の武器はハードポイント径が違うんですよね。
小型ゾイドや後の大型ゾイドは3.2mmですが、これは3.4mmです。
非常に残念なことに互換性がない!

なんででしょうね。
ビガザウロを特別感のあるものにしたかったのかなぁ。
「この強力な大型武器を扱えるのはビガザウロだけなんだぞ!」という。

ただし改造しにくい。単体ではともかくシリーズを多く持っているユーザーからすれば小型と大型をMIXしていじりたいでしょう。
そういう時には難のある使用と言わざるをえない。
なので後年に廃れたのでしょう。

この直径を採用したのはビガザウロ級の4機とウルトラザウルスのみです。


とまぁ、幾らでも話題が出てきますね。面白いゾイドです。
この辺の所もレビューに組み入れたかったんですが、長くなりすぎたので割愛しました。
しかし別途のコラムにしたいところです。


話が変わるんですが、「ネタがあるから書ける」というのはそれはそれで真実です。
が、私の場合は「書くから次が書ける」タイプだと思います。
最近は忙しくてメカ生体の文章をあまり書いていなかった。さすがにネタが切れてきたのかなー…と思っていたんですが、ビガザウロの文章を書いてみれば次から次へと書きたいことが出てくる。

マグロやサメは泳いでいないと死ぬそうなんですが、そういうものなのかな、考えるというのは。
一つ書けばそれがきっかけで次が生まれるという。
ということで途切れず書いていきたいです。

仕事は、、、、相変わらずなんですが、、、やってやろうじゃねえかという気合で適度に休みつつではあるが突っ走っていきたいです。
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完全野生体VS牧場育ち

ここのところ書いている完全野生体の記事について、なるほどー!!!と思う意見を頂戴しました。

今までの記事をざくっとまとめると
人の手がかからない完全野生体は強い。
一方、人の手でゾイド牧場を運営し個体を増やすようになると闘争本能は衰え弱体化する。
ただし…、「少数の強力ゾイド」か「それなりの強さと安定した数の供給」を考えれば後者になるであろうと。
そういう感じでした。

それに対して頂いたレスが
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数十年以上のゾイド牧畜の経験があるのなら、幼生体時代から「戦士としての訓練」を飼っているゾイドに積み重ねさせるのも可能ではないでしょうか。
完全野生体は確かにハングリー精神や本能のままの荒々しさは凄いはずです。
その反面、成長時に適切な栄養や休息を得られておらず、理想的な期待値ほどの発育具合に成長していない固体が多いと思います。
米軍特殊部隊のようなエリート兵士を育成するみたいに、厳しい訓練をゾイドに課し、かつ栄養価の高い食事と適切な休息を与える。
いわばゾイドのパーフェクトソルジャーを育てるカリキュラムで育てるのならば、両者の差は「荒々しく奔放な動きの完全野生体」と「洗練された動きの養殖体」という、タイプの違いでしか無くなるんじゃないでしょうか。
生死がかかった環境で生き抜いた野生体のほうがギリギリの条件では上でしょうが、人にリンクしやすいのは人に育てられた養殖体のほうですし、パイロットが乗った場合はそのパイロットの技量で補えるかもしれませんね。(逆に野生体のほうは動きの支配権が6対4くらいでゾイドのほうが握ってる?)
バトスト中で完全野生体にこだわる文章が無くなっていったのは、裏でゾイドの戦士教練技術が発展して、野生体に張り合える養殖体が出来るようになったから特に書かれなくなったのかもと想像します。

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というものです。
これはその通りだと思いました!
その方向が見えていなかった…。
「完全野生体だから荒々しい闘争本能があって強いに決まってる」という決めつけを持っていました。

無意識に野生で生きる方が強い筈だと思っちゃいがちですね…。
美味しんぼの山岡士郎じゃないんだから、もうちょっと柔軟な思考を持つべきでありました。
養殖、牧場育ちだから絶対にダメというわけじゃないんですね。
そりゃ、そうだよなぁ。

野生だと栄養が十分に取れない場合があって…、その場合は闘争本能以前に十分なパワーがない可能性も。
野生動物だと「群れ」を作る事もあると思います。
その中のリーダー格の個体に関していえば、
「強いからこそリーダーになれている」「リーダーなので食料などは優先的に取れる」
という事情があって超強力個体になっているかも。

ただしその他の個体は……、十分な栄養と適切な訓練を受けている牧場育ちに劣っているかも。

野生の一部の個体や優秀な群れ>牧場育ちの個体>野生のその他の個体
くらいの感じかなぁと思いました。

牧場での訓練はどのようなプログラムかな?
第一段階として、若い頃から人の側において慣れさせる。
第二段階として、慣れたところで一緒に戦闘訓練。
という感じかなぁ。
ガリウスやグライドラーなんかの退役した戦闘ゾイドが牧場内の野性体の訓練を担っていたのかも……。

ただし、ゾイド戦史を見ているとメカ生体にしろ機獣新世紀にしろ後年に行くにしたがって「精神リンク」は廃れていっている感じがします。
メカ生体ではゴジュラスは量産型になってから荒々しさをまるで感じなくなったし(ゾイドバトルリサーチでは「精神リンクを制御するコンバーター」が付いたと推測している)、末期のキメラやTFゾイドなんかは精神リンクで動かすイメージはないなぁ……。
新世紀も最終的にブロックスが主力になるのでこれまた……。

なので、牧場において精神リンクがどの程度重視されていたかについてなどは、まだまだ考えていきたいなあと思います。
それにしても面白いテーマですね。
これはまだまだ書いていきたいです。

完全野性体は何種類?

完全野性体の記事について、該当する機種を

・ライガーゼロ(エナジーライガーも同種)
・バーサークフューラー(凱龍輝も同種)
・ケーニッヒウルフ
・ダークスパイナー
・ゴジュラスギガ
・セイスモサウルス


と書いていました。
これについて、下の3つは違うのでは? とのレスを頂きました。

んー・・・、これってけっこう謎なんですよね。
私も実は確証がないまま書いていました。
現在wikipediaなどではゼロ~セイスモまでが完全野性体とされているんですが、wikipediaは公式資料じゃないし間違ってる場合もあるからなぁ。
実際に、ダークスパイナーから下の3種は完全野性体という確たる表記はなく、「おそらくそうであろう」という推測で判断されている感じがします。

ただギガとセイスモはそうであって良い気はします。
標準状態では火器が一切ない(コア砲は除く)ギガは特に、ライガーゼロのタイプゼロ形態に近い野生の強さを生かす設計に思える。
なので完全野性体としても良いんじゃないかなぁ。

セイスモも、まぁこちらは「野生の生態をそのまま活かす」というよりは「首から尾までを砲身にする」という超過度な兵器化が行われている……のだけど、それでも。
ボディだけならディバイソンやエレファンダーと変わらないサイズなのに、超集束荷電粒子砲を撃てるエネルギーを持つ。これはやはり完全野性体ならではのパワーを連想させる。
なので完全野性体と判断しても良いと思います。
ライガーゼロで例えるなら「CASを搭載しない。汎用性を一切なくす代わりに、最初から究極の形態であるところのエナジーライガーとして完成させた」ようなのがセイスモだと思います。

ダークスパイナーはなー・・・・どうだろうなー・・・・。
ジャミングウェーブの発生には大きなエネルギーを要する…。だからこちらもセイスモサウルスと同じで「パワフルな完全野生体を使って超兵器ゾイドを作った」ような考えをしても良いと思います。
作中では3年間の無敵時代を築いたゾイドだし。
ということで私はこの6種は全て完全野性体と判断したいと思います。


ちなみに……、ダクスパの野生体といえば電ホビ(2002年5月号)で「スピノサパーと同じ野生体である」と記述されていたりもします。
スピノサパーは「操縦性の確保、および工兵としての運用を考慮し闘争本能には制限を設け意図的に戦闘力を引き下げた」と。
これについても考えたいです。
うーん………、これってあり得るのかなぁ。

もちろん工兵は重要なんだけど、格闘性能でジェノザウラーと互角に戦えるポテンシャルを持つ種をあえて工兵にする意図は分かりかねる。
言ってみれば戦艦の装甲を引っぺがして砲も全部おろして輸送船として運用するような、そんな意味不明さを感じる。
餅は餅屋。
工兵は適した種をあてがえば良い。

両機は顔も違うし大きさも違う。だから別種だと思うんだけどなぁ…。
ライオンで言うとシールドライガー種とキングライガー種とライジャー種とライガーゼロ種が居るわけでしょう。
スピノサウルスと一口に言ってもダークスパイナー種とスピノサパー種に分かれていると思いたいなぁ。

「スピノサウルス型」というのは特定の一種を特定しているわけではなくて、そこから先に分岐する幅があるという考えをしたいかなぁ。
例えば「イヌ」といっても小型種~大型種まで様々居るように。
少なくともダークスパイナーとスピノサパーが同一種というのはちょっと受け入れがたい。
イヌでいえばダークスパイナーはドーベルマンやハスキーなどに相当する大型強力スピノサウルス種。スピノサパーは小型犬に相当する小型スピノサウルス種なんじゃないかなぁ。

電ホビの詳細な記述はとても貴重である一方、まるまる信じて良いかというとそれは疑問が残ります。
有名なのはブロックスの開発経緯でしょう。電ホビでは「西方大陸の企業により開発された」とされていたけど、後に公式ファンブックなどで「東方大陸の民間企業ZOITECが開発した」と改まった。

もちろん全く信じないわけじゃない。例えばブロックスは「実は西方大陸戦争時代から共和国とZOITECの繋がりはあった。西方大陸にZOITECの出張所があった」と考えたりしても面白いと思う。
でも全てそのままと言うのはちょっと違うかなぁという記述も目立ちます。

「同じ」とされた原因は何だろう……。

電ホビにこの情報が載ったのはダークスパイナーが登場し猛威をふるった直後くらい。
なので、共和国軍が欺瞞工作として宣言したのかもしれない。
「いやいやネオゼネバス帝国軍さんよ。我々も同じ野生体を持ってるんだから、一機でも鹵獲したらコピーして同じものを作るようになるんだぜ?」
そんな風に思わせたかったのかなぁ、と思いました。
こうなると帝国軍は警戒してダークスパイナーの運用をちょっと制限しないかなぁ……なんて。

「ほら、その野生体だってちゃんとあるやん! 見ろよスピノサパーを!!」
と共和国軍は発表したものの、帝国がだまされる事はなかった。むしろ失笑し、「そこまで必死になるなんて共和国はよほどダクスパが怖いらしい」と判断、より積極的に運用するようになったのでありました。と。

スピノサパー開発時(西方大陸戦争後期)の共和国軍を思うと……、本当に主力ゾイドの不足にあえいでいたと思う。
ゴジュラスは数が居ない。
シールドライガーはもはや旧式気味
ブレードライガーはOSなので量産できない
ディバイソンは期待したほど活躍しない

やっぱりジェノザウラーは大きな敵だったと思います。OSにリミットをつけた仕様であっても強い。

共和国大型ゾイドでそれなりの数が居たのはゴルドス、シールドライガー、ディバイソン。
ゴルドスは話にならん。
シールドも…、ジェノはオールラウンドで上位機だからなぁ。
ディバイソンは相性が悪い。突撃しようにもパルスレーザーライフルで迎撃されるし、近づけてもジェノの運動性なら難なくかわしてしまいそう。

で、他のゾイドは居ない。
強いて言えばガンブラスターが控えていたけど、こいつは正面への火力は高いが運動性がかなり低い。
ジェノザウラーに接近されたら死角から攻撃されてやられる。
なのでジェノザウラーに襲われても適切に護衛できるゾイドが居て初めて戦場に出せる。

なので共和国軍は鹵獲機をそのままコピー・量産するという暴挙をしてまでライガーゼロを戦力に加えたと思う。
もしもダークスパイナーとスピノサパーの野生体が同じなら、ライガーゼロを戦力化したりはしなかったと思う。
その代わりに、これでジェノザウラーに対抗できる次期主力大型戦闘ゾイドを作っていたと思う。
そうした意味で、やはり両機は別種と思います。


ちなみに完全野性体のゾイドですが、最初のうちは「完全野生体」であっても、年数が経てばどうしても人の手が入ることが避けられない。
すると次第に弱体化していくと思います。ゴジュラスが量産型になったときのような腑抜けになるかも。
そうなってしまうと、セイスモ、ダクスパ、エナジー、凱龍輝は兵器システムを新型機時代ほどは自由に扱えなくなっているかもしれないなぁ……。

荷電粒子砲を撃てるけど真OSデススティンガーと大差ないくらいのセイスモとか、もはや初期ほどのタフさがないので火気がない弱点を突かれてシールドライガーにも苦戦するゼロとか。そういう未来はあるかもしれない、、、。
そして思ったんですが、人の手がおそらく確実に入っているであろう・しかしその上でなお圧倒的な強さを維持し続けているデスザウラーはやっぱり凄いなあと改めて思いました。
新世紀バトストの120年後を描いた「3匹のトラ」ではZi-Arms社が最終兵器に選んだのはデスザウラーだったし。


現在は多くの種が「ゾイド牧場」的なもので数を増やしていると思います。養殖の生命力と闘争本能に劣る個体です。
一方で、群生地を入念に探せば貴重な天然モノの個体も居ると思う。
軍用ゾイドにはたまにそういう固体も混じっている。
その個体はエース用に回され、エースならではの「精神リンク」で動いているのかも。

また種によっては「天然モノは絶滅」「もはや牧場育ちの個体しかいない」という状態のもあるかもしれない。
ビガザウロなんかはそうだと思う。
ゴルドスとかディバイソンもあやしいなぁ。

地球だと「野生の馬」というのは絶滅してしまったらしい……。
人類は定住生活を送るようになると、馬を飼い人の役に立つように改良を進めた。家畜化である。
そして家畜となった馬(家馬)は、次第に身の危険を感じなくなり、エサを探して広い草原をさまよい歩く事もなくなっていった。
一方、厳しい自然の摂理にさらされてしだいに追い詰められていった野生馬は、20世紀初めに遂に姿を消してしまった……。

こんな感じで。天然モノはとり尽くして、もはや牧場育ちのみのゾイドはけっこう多いんじゃないかなぁ。

ただ、アメリカにはムスタングという馬が居ます。日本には御崎馬(みさきうま)という馬が居ます。
これは一般に野生馬と言われています。
しかし厳密に言えば両種とも、かつて人類に飼われた経験のある馬(家馬)が、なにかのはずみで人の管理下から逃れ自然の生息形態にもどった馬であるため、純粋な野生馬ではないとされます。
いやしかし、それでも。一度は人間に飼われたものの、野生に戻ってからは厳しい環境にさらされているわけで、その荒々しさは元の野生馬に極めて近くなっています。

将来的に……、再び野に放てば荒々しいビガザウロが復活したりするのかなぁ。
完全野性体仕様のビガザウロが居たら……、とりあえずディメトロドンには勝てるだろうか。レッドホーンは怪しいよなあ。アイアンコングは……、越えられない壁になりそうか……。

ということで話が逸れてしまいましたが、完全野性体の話の続きでした。

完全野生体

少し前の記事のライガーゼロフェニックスについての記事で
「ゼロはギガと違って量産可能」
と書いていました。それについてのレスで「そういえば…」というのを頂きました。

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ゼロ部分は一応完全野生体ゾイドなんて手軽に量産は出来ませんよ。
その割にはうじゃうじゃいますがね。野生体絶滅させる気なんでしょうかね。
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あ、そういえばそうだった……。
まさに仰る通りで画面に写るのはゼロばかりということですっかり失念していました。
完全野生体だから量産しにくいんだった……。

ということで今回は完全野生体の事情を考えたいと思います。
完全野生体のゾイドって……、
・ライガーゼロ(エナジーライガーも同種)
・バーサークフューラー(凱龍輝も同種)
・ケーニッヒウルフ
・ダークスパイナー
・ゴジュラスギガ
・セイスモサウルス

だったかな。

ただ、思うにメカ生体ゾイド初期のゴジュラスなんかも完全野生体として良いと思う。
”量産型”以降は違うと思うけど。

長い戦争の中で…、当初は野生体を捕獲して戦闘ゾイドにしていた。完全野生体である。だが野生体生息数の減少や効率の問題から次第に別の方式になった。
いわゆる「ゾイド牧場」のようなものを作って生産管理をするようになった。

牧場でゾイドは健康に成体まで育つ。
しかし野生状態と違って縄張り争い等の危険な事態が発生しない。その他にも様々な危険が排除されている。
なぜなら一頭でも多くの成体が欲しいから。

こうしてゾイドは安定した数を「量産」する事ができるようになった。
しかし穏やかな環境はゾイドの闘争本能の低下が避けられず、個としての能力は下がってしまう。
別物と思えるほどに……。

ビガザウロは確か初期から家畜化が進められていた…という設定があったと思う。
実は・・・初期戦役において大活躍した強力ビガザウロは完全野生体ver.で、我々がよく知る「ビガザウロ10台VSレッドホーン1台」とかの戦力比較をされる弱小ビガザウロは家畜和美の個体を改造したロットだったりして…。
(開戦から地球人到着(=バトスト1巻開始時期)までは50年もの期間があるので可能性はあると思う)

家畜化は特にグランドカタストロフ以降に進んだでしょう。
この時期は何よりも個体数の回復が急務。そんな中で種の維持や個体数増加の策が練られたことは想像に難くありません。
グランドカタストロフ後は、同じ種のゾイドであっても「数で言うと大部分を占める、Zi人に保護され牧場で数を増やした個体」「わずかな数ではあるが、自然界の中で生き残り厳しい環境の中を生き抜いた個体」が居るものと思われる。
後者についてはメカ生体の時代よりもはるかに劣悪な環境で暮らしているので闘争本能はむしろ上かも。

ということで完全野生ゾイドですが、設定されているライガーゼロなどの他にも、極めて数は少ないものの天然もの(完全野生体)のシールドライガーやゴジュラスも存在する。それらはライガーゼロやゴジュラスギガに匹敵する強靭さがあると考えても面白いかもしれないと思いました。


ところで「完全野性体」というとやはりライガーゼロが代表格でしょう。
ノーマル状態はシンプルで野性味あふれる戦いをする。爪や牙で荒々しく。まさに野生体の名の通りです。
一方でポテンシャルが高いので兵器的な改造にも耐えられる(パンツァー等の重い重量にも耐える)。

ただ……、ダークスパイナーはやってる事がジャミングなので「完全野生体…?」って感じはしてしまうなぁ。
セイスモも。
もちろんジャミングを放つにはヒレが必要だった。超集束荷電粒子砲を撃つには長い首と強靭なボディが必要だった。
そういう意味では種の特性を最大限に生かしていると言う事もできますが……。


さてここまでは本題じゃないんです。ここから本題です。
-----
ゼロ部分は一応完全野生体ゾイドなんて手軽に量産は出来ませんよ。
その割にはうじゃうじゃいますがね。野生体絶滅させる気なんでしょうかね。
-----

について考えましょう。

たしかにゼロは量産されています。就役から一貫して、もう何かといったらゼロが映ってた気がする。
ブレードライガーやシールドライガーは入れ替わるようにほとんど映らなくなった。
ブレードはまだしもファンブック4巻を見ると2カットだけ映っていますが、シールドは皆無……。

これと対照的に「ブレードライガー登場後・ライガーゼロ登場前」の時期は、シールドライガーは各所でばっちり映っています。
なので量産の難しいブレードライガー。主力は依然としてシールドライガーという事情が見えました。

ゼロ、当初の量産しにくいという設定を覆してめちゃくちゃ量産されているのではないかな……。
またケーニッヒウルフは「ライガーゼロは性能は良いがコストがブレードライガーの3倍にも達する高額な機体だった。それゆえ量産可能な新鋭機が求められ、ケーニッヒウルフが完成した」という設定だった。
悲しい事にケーニッヒウルフは設定に反してほとんど目立っていない……。


一応、裏事情を読み解くとライガーゼロが初登場した公式ファンブック3巻はエース集団「閃光師団」を主役にしていた。同部隊はライガーゼロを受領した部隊だったから画面に多く映っているのは当然である。
同巻の軍団組織図を見ると高速部隊は「ブレードライガー、同AB、シールドライガー、同DCS、同DCS-J、コマンドウルフ、同AC」となっている。
なので設定通り「ゼロは少数」「主力はシールドライガーなど」と考える事もできる……。

いやそれでも、やっぱりその後もライガーゼロは何かと目立っていた……。
かなり量産された事は確かだと思う。少なくともケーニッヒウルフを倍する程度には。

これがどういう事かというと、無茶をして量産したんだろうなぁと…、それ以外に回答がないかなぁと思いました。
戦時中にはこういう事はままある…。
太平洋戦争で日本軍で最も量産された飛行機は零戦で1万機以上に達する。
1万っていうのはかなり凄い数です。
米海軍の前期の主力「グラマンF4F」は生産数が8千、後期の主力「グラマンF6F」が1万2千という事を思えば、よくもまぁ当時国力差で1/12だった日本が1万もの数を作ったもんだと思える。

でも零戦は決して量産に向いた設計ではない。
徹底して性能を求めているので、フレームに穴を開けるなどして軽量化に努めている。これが生産性を著しく低下させている。
というのも当初において零戦は量産する計画はなかった。艦載専用と考えられており、空母搭載用に約1000機+予備で少数程度あれば良いとされていた。
それがしかし、10倍もの生産をする事になってしまった……。

これが何故かというと簡単で「零戦しかなかった」から作るしかなかった。
後継機はできない。でも戦争は続いている。
という事で「無理を通せば道理が引っ込む」のことわざのように強引に生産が続けられたのでありました。
もしも後継機が誕生していれば。戦争が予定通り短期で終わっていれば。そうしたら零戦は当初の予定通り1000機程度の生産で終わっていたでしょう。

ライガーゼロも……、高額であり野生体の確保も難しい。
でも、やっぱり戦況に影響を与えるのはこれしかない。
シールドライガーではもはや戦力不足が否めない。
ブレードライガーはOSゆえの問題があって量産は見送られた。
ケーニッヒウルフはゼロほどの汎用性がなかった(CASがない)。

…ケーニッヒウルフは……、「ゼロのコスト高の大きな要因であるところのCASを省いたので汎用性が低下し戦場に合致しなかった」というのは皮肉だよなぁ……。

そういうわけで共和国軍はライガーゼロを生産し続けなければ勝機が見えなかった。だからそうした。
無茶だけど生産した。
そういう事情だと思いました。

ちなみに零戦の例だと、完全に限界を超えて生産しているから他をいろいろ圧迫してしまった。
「無理を通せば道理が引っ込む」というのは実際ある。でもそれはハッピーな事じゃなくて他をぶっ壊してしまうことも当然あるわけで。

ライガーゼロの生産に力を入れ過ぎてしまった共和国軍は、それゆえに他の諸々の部分に無理が出てしまい……、これが後の崩壊に繋がっている。そういう事情もあるのかもしれないなぁ……と思いました。
そんなわけで今日は完全野生体について考えてみました。

強行偵察

ヒーローゾイドはとてもカッコいいんですが、それと同時に「不器用」なゾイドも特有の魅力があります。
ゾイドマンモスはパワーならアイアンコングにも引けを取らない。
鼻の一撃をブチ当てればレッドホーンやサーベルタイガーに勝つこともできる。
だが動きが鈍いからそれができない……。
いやしかし、そんな不器用さがあるからこそ、練りに練った作戦でどのように戦うかという戦術に繋がります。
マンモスの巨体を隠せる場所はどこだ……。レッドホーンが通りがかった瞬間、どのように飛び出すか。敵が反応する速度はどれ位だ。チャンスは何秒?
と考えると非常に困難なので、それゆえに脳内バトルで勝利を達成できた瞬間すごい感動と思い入れが生まれます。

初期ゾイドはそんな不器用なゾイドが多い。
ゴルドスもその中の一機で、電子戦能力で言えばゲーターを大きく上回り、ディメトロドンが登場するまではゾイド星で圧倒的性能だった。
ただその反面、巨大すぎて自分が見つかりやすい(しかも発見される=倒される程度の戦力しかない)という、偵察機にあるまじき弱点を抱えた仕様でした。
まぁ、前線は小型ゴルゴドス。後方は大型ゴルドスと言う分担ではあったんでしょうが、それにしたって偵察機と言う割にはでかいしノロい。

そんなゴルドスですが、設定を見返していると「ん?」という事に気づきました。



RBOZ-004 ゴルドス <重装甲強行偵察機械獣>

強行偵察を主とするメカで、以前は輸送を主としていたが、地球人の手により改造された。
強行偵察用としての多種のレーダーを装備する。
そのために重装備となり、敵の単なる標的となることもあったが、その能力は大きかった。
又、改造型として強襲揚陸型もある。


ミニカタログでの解説は「強行偵察用に改造された巨大メカ」となっている事が多かった。

読んでいて気付いたでしょう。
とにかく「強行偵察」が強調されたゾイドです。
「ん?」と言うのはこの部分について。

強行偵察。
一口に偵察といってもこれは2種類に分かれて、「隠密偵察」「強行偵察」があります。
(強行偵察は威力偵察と言われる事もある。また威力偵察と強行偵察を分ける場合もあるが、ここでは同じものとして扱う)

単に「偵察」といった場合は隠密偵察を指します。
これはその名の通り隠密を保ちながら偵察すること。
・ステルス機で敵のレーダーを避けながら敵基地を調べる
・潜水艦で改定から敵地に接近、港湾施設を調べる

こんな事。

でも隠密偵察だけでは不十分なこともある。
例えば見た感じかなりの規模の部隊があった。
しかし、これは実際動くのか?
燃料や弾薬がなく動けない”ハリボテ”なのか。それとも万全な稼動状態にあるのか。
戦闘行為をする決断はどこか。領空や領海を審判したら即座に攻撃するのか、警告で済ますのか。

強行偵察を行う意味はここにあります。
強行偵察とは「姿をあえてさらして」「そのうえで偵察を行う」事です。
隠密偵察は見つかったら逃げる。けど、逃げずに偵察を強行するから強行偵察なわけであります。

その意図は何か。
敵は明らかにこちらの秘密を盗もうとしている。
その状況でどういった反応があるかを調べるのが目的です。

もっと言えば軽めの攻撃を行い、それでどの程度の反撃があるかを見る場合さえある。
こうなると一般的なイメージで言う偵察ではないのですが、「敵の内情をより深く探る」という意味では非常に効果的な偵察です。


強行偵察は主に戦車などの高い防御力と優れた速度を持つ戦闘兵器で行うのが普通。
何故なら攻撃される前提だから、ヤワかったりノロマだったら帰還できないから。

こう見るとゴルドスが「強行偵察に使われた」とは一体……と思ってしまう。
こんな、見つかったら即座にやられそうなゾイドを強行偵察に使う共和国軍とは一体……。

まぁ実もふたもない事を言えば「そこまで考えられてない」だとは思います。
強行偵察というのはカッコいい単語なので使いたい、くらいのノリじゃないかな…。

ただ、もしかするとゴルドスは昔においてはめちゃくちゃ強かったのかなぁ……、という可能性を考えました。
ゴルドスで重要なのはアイアンコングとの対戦成績です。
「コング1台VSマンモス6台で互角」
「コング1台VSゴルドス6台で互角」
実にマンモスと同じなんですよね。

マンモスは鼻も牙もあるから「当てれば勝てるチャンスはある」のですが、ゴルドスで同じ成績を出す
過去に何度か書いたことがありますが、たぶんゴルドスは装甲がマンモスよりもかなり強い。
「重装甲強行偵察機械獣」って解説されているし。
要するに攻撃力で決定打はないが、重装甲で粘って戦える。

さてゴルドスが強行偵察を行ったのは、バトスト1巻以前の時代なんじゃないかなぁ。
初期においてはビガザウロが大活躍していた。
言っちゃ悪いけど、あの貧弱なビガザウロが大活躍できるレベルの戦場だった。

とすると、ビガザウロ以上の巨体を持つゴルドスも十分に活躍できたのかも。
小型砲は帝国小型ゾイドを相手にするには十分。
(この時期はマーダやモルガはアーリータイプである)

帝国小型ゾイドの攻撃は強固な装甲で跳ね返す。
こうして初期においては悠々と敵領土に侵入し強行偵察をして帰還する……ような強力ゾイドだったのかも。

しかしそれも地球由来の技術が浸透し帝国が強力ゾイドを続々開発するようになると、次第に小型ゾイドにさえ苦戦するようになった……。
(改良された小型ゾイドはおそらく非装甲部をピンポイントで攻撃できる高性能を持っていたと予想する)

ステゴサウルスはアロサウルスと戦い時として大けがを負わせる恐竜。
正直、ステゴゼーゲは戦闘的だけどゴルドスは温厚で大人しいイメージ。
しかし、あえて戦闘で活躍する初期の姿を想像しても面白いかも…と思います。

プロイツェンの生涯を考えるvol.3

こちらの続きです。
さてvol.2ではプロイツェン家を考えました。
ここから更に考えます。

vol.2で考えたプロイツェン家は…、

・ガイロスが建国に死力していた時からの盟友であり側近。
・建国の理念(憎しみがあることは分かるが、それに飲まれず、平和国家という大きな目標に向けてまい進しよう)に深く賛同した。
・ガイロス皇帝(II世)の急激な方針転換(中央大陸との対立)を理解しつつも賛同はできなかった。
・その後も側近としてガイロス帝国と皇帝への貢献を続けるが、次第に溝は深まっていった。
・そんな中、ゼネバスと会い人柄に惚れた。後にプロイツェン家令嬢はゼネバスと結ばれた。
・ゼネバス帝国滅亡後、令嬢の「親ゼネバス・反ガイロス」の想いは加速度的に増していった。息子ギュンターにはそれを強く伝えた。

という感じでした。


幼少というと、やはり父の愛情も強く欲する時期でしょう。
特に男の子の場合は。
令嬢(母)はそれを利用したのかもしれない。
「お前が会いたいと願う父・ゼネバスは、幽閉されている。卑劣なガイロスの仕打ちによってな……」

なんて言ったら、幼いゆえの純粋さで、「国と父を奪ったガイロスは悪だ。それを倒しゼネバス帝国を再興するのは正しい」と思っても、むしろ当然でしょう。

こうして幼いながらにギュンター・プロイツェンはゼネバス帝国の再興を強く望むようになった。


さてガイロス皇帝とプロイツェン家の関係ですが、
・建国時:超良好
・建国当初(中央大陸渡航前):超良好
・渡航後:良好(自分に忌憚なき意見を言うプロイツェン家を、ガイロス皇帝は当初は良く思ったと思う)
・その後:悪化(当初は忌憚ない意見を歓迎したガイロス皇帝だが、いつまでたっても意見が一致しないことに次第に不満が出る)


という流れを予想します。
ただ次第に関係が悪化していたとしても、やはり建国に絶大な貢献をしたプロイツェン家を粛清したりすることはなかったと思います。
やんわりと、少しずつ政治の中枢から遠ざける……ような事はあったかもしれませんが。
少しずつ政治の中枢から遠ざける措置があったとすれば、プロイツェン家はますますガイロスの反感をつのらせ、相対的にゼネバスへの想いを強くしたかもしれない……。


さて本日は、休戦期間中を想像します。
「グランドカタストロフ後・西方大陸開戦前」です。

この間で極めて重要な要素が、「ガイロスの容態」だと思います。
ガイロス皇帝はZAC2097年に崩御した。西方大陸戦争会戦の、わずか2年前までは存命だったんですね。
しかし私は、実はガイロス皇帝は「生きていた」というだけで、実質的な力はほとんど無くなっていたと推測します。

これは二つの理由を挙げます。

一つ目は、リバースセンチュリーにおいてガイロス皇帝の文字がまるで出てこない事です。
へリック大統領は出てきたのに……。
メカ生体ゾイド(グランドカタストロフ前)のガイロス皇帝は、超積極的に戦争を指揮していた。
あそこから考えると、リバセン期間も大いに動きそうなんですが。
というと、何らかの事情から動けなくなっていたという事だと思います。そしてそれが二つ目です。

二つ目は、メカ生体ゾイドの最終決戦時の描写です。
最強合体ゾイド「ギル・ザウラー」に自ら乗りキング後ジュラスト決戦。
そして…、


この距離からスーパーサウンドブラスター+スーパーガトリングを受けてるんですよね……。
この時のキングゴジュラスは怒りの全力攻撃でした。
サウンドブラスターは通常はリング弾として描写されます。


しかし最終決戦時のみ最初の画像のような描写です。桁違いの威力ではないでしょうか。
「音波(リング弾)の密度が高すぎて繋がったビームのように見える」だと思います。

ガイロス皇帝はこの攻撃を受けてもなお生きていた。すごい頑丈さです。
でも、さすがに全身ボロボロになってしまったんじゃないかな……と思います。

最終決戦はZAC2056年。
リバセンはZAC2057年~2059年。この間にガイロス皇帝が活動した記録はない。
おそらくですが、この間は治療やリハビリに費やしていたんじゃないかなぁ……。
キングゴジュラスのあの怒りの全力攻撃を受けたんだから、生きていただけで大したもんです。
ただ、以前のような覇気を求めても、そりゃあ酷だ……。

その後どうにかガイロス皇帝の容態は回復に向かうが、しかし「生命活動を継続できる程度に健康」というだけで、覇気などは戻らなかったんじゃないかな……と思います。


さてガイロス皇帝がこんなだと、やはり不穏な動きが出たと思います。
これを好機と捉え、「ガイロス皇帝をぶっ潰して国のトップに立ってやろう」と野心を抱く者が出てもおかしくない。
というか、出たんじゃないかな……。

グランドカタストロフ直後の超超混乱期にはそんな事はできない(してる場合じゃない)。
ただグランドカタストロフから10年程度……、初期復興が落ち着いた時期くらいから、そのような動きが出てきたと推測します。
ZAC2066年ごろです。
前回、グランドカタストロフ時のギュンター・プロイツェンを7歳と推測しました。とすると、この時点で17歳。
ちょっとした年齢です。もちろんゾイドの操縦もできたでしょう。

初期復興が落ち着いた時期から「ガイロス皇帝を討ち取り国のトップとなる」野望を秘めた者が出てくる。
プロイツェン家(※)とギュンター・プロイツェンは、その者たちを鎮圧しガイロス皇帝を守ったのだと思いました。
ギュンター・プロイツェンは設定として「若い時は自らゾイドを駆り暴徒を鎮圧することもあった」とあります。
これは、つまりそういう事ではないかと思います。


ギュンター・プロイツェンについて「惑星Zi大異変で一族の殆どが絶えかけたため当主となった」との設定があります。
「絶えかけた」とは逆に言えば、何人かは生き残っていたということである。
具体的に想像すると、高齢の者が何人か生き残っていた。高齢ということは現在のプロイツェン家の権利を持つ者である。
ただし家を継ぐ若い者はギュンターを除いてすべて死亡した……という事だと思います。

ギュンター・プロイツェンはまた、ゼネバスの葬式の段階では「周囲はその出生の秘密を隠していた」ともされています。
母が父の事を語り聞かせていたせいで無駄だったわけですが。
私は、葬儀を遠目で見た後に、ギュンター少年はプロイツェン家の生き残りに対し以下の問いかけをしたと思いました。
「私は母より出生の秘密を明かされていた。父がゼネバス帝国皇帝・ゼネバスだと知っている」
「私は父ゼネバスの無念を晴らしたい。ガイロス皇帝の裏切りは間違っている。そうは思わないか!?」

この発言でプロイツェン家はギュンターが出生の秘密を知っている事と、ゼネバス帝国復興の決意を知った。
それが今はなき令嬢の悲願であることも。
そして、賛同した。
これ以降、秘密裏に反ガイロスの動きに出る事になったと考えました。



ギュンター・プロイツェンはゾイドに乗り、暴徒を華麗に鎮圧した。
むろんギュンター・プロイツェンはガイロスへの忠義はない。むしろ自分もガイロス帝国の実権を握りたいと思っている。
しかし頭の良いギュンター・プロイツェンは、「ガイロス皇帝を討ち取るより、信頼を回復させた方が国の実権を握る近道だ」と考えたと思います。

・キングゴジュラス戦の後遺症で覇気のなくなったガイロス皇帝
・暴徒が続々誕生する
・暴徒を鎮圧するプロイツェン家とギュンター・プロイツェン


覇気が無くなるというのは、色んなことに対して不安を抱えるようになるという事です。
ガイロス皇帝は、暴徒にひどく怯えたと思います。
そしてだからこそ、プロイツェン家やギュンター・プロイツェンに強く心を打たれた

「やはりプロイツェン家は盟友だ……。次第に政権から遠ざけていたにもかかわらず……、今こうして助けてくれている」

ここでガイロス皇帝はプロイツェン家への仕打ちを心から反省し、プロイツェン家や、暴徒鎮圧で自らの危険をもかえりみず戦う跡取り「ギュンター・プロイツェン」への信頼を厚くしたと思います。

むろんプロイツェン家やギュンター・プロイツェンの目論見通りである。

たいていにおいて悪魔は優しい。
弱っているところに優しくされれば、人間はすぐに陥落する。
以前の覇気があった頃のガイロス皇帝なら、ここで「いや……」と裏を読んだかもしれない。
でも、もはや衰弱したガイロス皇帝にはその思慮はなかった……。


初期復興が終わった頃から、ガイロス皇帝を討ち取り国のトップとなると考えた者が出たと書きました。
これって、あまり賢いやり方ではない。
何故なら、いわゆる反乱でしょう。たとえ成功したとして、民衆には「ガイロス皇帝派」が多くいるはずです。
そこからの不満が避けられない。
また力で革命したという事は、自らもまたそのようにされる危険性がとても高い。

プロイツェンのやり方はとても狡猾で、表向きは「ガイロス皇帝を守る」ものだった。
反乱因子を生みにくい。
民衆やガイロス皇帝本人さえごまかしつつ、着実に「実権」を握る。民衆の支持も集める。
非常に上手い、狡猾なやり方です。


ガイロス皇帝の信頼を回復させ国の実権を握ってから、おそらくプロイツェンは大胆な策で復興を加速させたり(テュルク放棄・ニクス集中)、軍にも大きな変革をもたらしたんじゃないかな。
従来、旧ゼネバス帝国兵はひどい状態に置かれていた。その待遇を多少なりとも改善したんじゃないかなぁ……。

「偉大なガイロス皇帝は急ゼネバス帝国軍を見事な手腕でガイロス軍に編入した。だがその扱いはいささか劣悪なものだったと思う。もはや編入から長い年月がたった。彼らの待遇を改善することは当然であろう」

これは人道的な事なので、民衆に訴えれば実現可能だったと思う。
ガイロス皇帝もまた、プロイツェンが自分を批判したとして、「自分やガイロス帝国を思ってこその厳しい意見なのだ…」と思っている状態でしょう。

こうしてプロイツェンは
・暗黒大陸の復興(民衆の支持UP、皇帝の信頼UP、国力…将来の開戦に向けて必要な力UP)
・旧ゼネバス帝国兵の待遇改善(人道的な印象を与えて民衆の支持UP、ゼネバス兵への悲願を一部達成)

をして、野望を進めて言ったのではないか……と思います。

新世紀でのガイロス帝国ゾイドは、旧ゼネバス帝国軍に近いカラーをしている。国旗も変わった。
この辺も、旧ゼネバス帝国兵への待遇改善に伴うものなのかも。
(もっとも完全に同格になったわけではなく、西方大陸開戦後も依然として激しい差別は存在したわけですが)



ところで、プロイツェンはなかなか甘いマスクをしていると思います。

若い頃もさぞやイケメンさんだったでしょう。これは何気に重要です。
民衆というのは「若くてイケメンで国のために活躍してる」なんて言ったら熱狂的に支持するものです。
見た目というのが支持率にどれほど影響するか。これは地球での色んな事例を見れば容易に分かるでしょう。

こうしてギュンター・プロイツェンは民衆からも絶大な支持を集めていったと思います。

漫画版になりますが、プロイツェンは「民衆からの支持」をとても重視しています。


漫画版なのでパラレルではありますが…、漫画版の彼はバトストの性格に近いと感じます。
利用できるものは何でも利用してプロイツェンはどんどん力を付けていく……。

こうしてついに摂政になったプロイツェンは、いよいよへリック共和国に宣戦布告し西方大陸開戦に向かう……。

今回は開戦前までを考えました。
続きは近日中のvol.4で。

プロイツェンの生涯を考えるvol.2

こちらの続きです。
プロイツェンを更に考える!

ところで、父君ゼネバスはグランドカタストロフのゴタゴタで死亡。そしてZAC2057年には「国葬」が行われます。
この描写は新世紀の「公式ファンブック4」と「リバースセンチュリー」では多少異なっています。

リバセンでは「手厚い国葬」がされたとあります。
国葬とは、国家に功労のあった人物の死去に際し、国家の儀式として国費をもって行われる葬儀のこと。
実際はゼネバスを称えて行ったというより、政治的パフォーマンスの意味が強いものではあったのですが……。
しかし、ともかく形としては大々的に行われたんだと思います。
「手厚い」って書いてあるし。

対して公式ファンブック4だと以下の通り。
-----
エレナが喪主を務めた彼の葬儀は、質素なものであった。
その葬列を、離れたところから見つめるひとりの少年がいた。ギュンター・プロイツェン。
代々ガイロス帝国の摂政を務める、名門プロイツェン家の嫡子だった。
大異変により一族のほとんどが絶え、次なる当主となるべき彼であったが、その忠誠はガイロスにはなかった。
彼は、周囲が隠そうとした己の出生の秘密を知っていた。自分がゼネバスと、ゼネバスを愛した亡き母との間に生まれた子であることを。
葬列を見送りながら、少年は一度も顔を見ることなく逝った父の無念を想った。そして誓った。ゼネバス帝国を、いつの日かこの手で再興してみせると…。
-----


質素。国葬なので質素とはこれいかに。
ゼネバスの葬儀は二度行われたのだろうか。

1:パフォーマンスの意味が強い国葬。
2:1とは別に、身内だけで行う質素ながらも心のこもった真の葬儀。


プロイツェンはどちらへの参列も認められなかった。
ただ、後者の葬儀は遠目から眺める事だけはできた。
そういう風に想像しました。

喪主はどちらもエレナ(後のルイーズ大統領)が行ったとされる。
プロイツェンはエレナの姿を見て、彼女が姉だとは気付かなかったのかなぁ。
めちゃくちゃ頭が切れるプロイツェンだから、「なんであんな小娘が喪主をしているんだ? その理由は?」という所から正体を探ったりしそうなんですが。
といっても、この時点でプロイツェンは幼すぎる。
なので、そこまで頭が回らなかったのかもしれない。
また葬儀については「父の無念を晴らしゼネバス帝国を再興する」ことに意識が集中しており、喪主の事は頭から抜けていたのかも……。

ところで、葬儀の描写を見ると「少年は一度も顔を見ることなく逝った父の無念を想った」とあります。
顔を見ていない……。
前回の記事では「父ゼネバスとは定期的に面談する程度だったかな……」と書いていましたが、この部分は訂正が必要でした。

しかし、そうかー。面識がないのかー……。
それでいてなぜそこまでゼネバス帝国にこだわるのか。ちょっと謎です。
そんなこんなを今日は考えます。


前回、生まれた年はZAC2050年と考えました。中央大陸戦争末期、ゼネバス帝国が劣勢になる中で生まれた感じです。
実は大陸間戦争開戦後の「ZAC2052誕生」と考えるかでけっこう悩みました。
母君は暗黒大陸の名門・プロイツェン家の令嬢です。その子なので、暗黒大陸に連れて行かれた後に生まれたと考える方が良い気もします。

でも、「出生の秘密が広く知れていない」という所から、私は違うと思いました。
暗黒大陸に連れて行かれた(ZAC2051)より後の生まれであれば、以下の疑問が生じます。

人質となってから、ゼネバスの行動は常に監視されていたはずです。
なにしろ、彼が人質であればこそ、ゼネバス兵はガイロス軍の一員として戦っている。
居なくなれば反乱が起きるかもしれない。

だからゼネバスは逃走されても困るし、自殺されても困る。なので、プライベートなど全くない監視に置かれていたと思います。
そんなゼネバスが「プロイツェン家に行って子供が誕生しました」なんて事をしたなら、必ずその事実は広く知られる事になったはずです。

しかしそうなっていない。出生の秘密はかなり高いレベルで保たれていたようだ。
それゆえプロイツェン誕生はゼネバスが厳しい監視に置かれる前の段階、すなわち中央大陸戦争時代だったと導いたわけです。
またZAC2049年の「私には誰も居ない…」発言を加えると、ZAC2050年が最も妥当だと思いました。

あと、プロイツェンは葬儀の際にゼネバス帝国の再興を強く決意しています。
ZAC2050年の生まれとすれば、この時は7歳。小二程度です。
とても若いけど、「自分よりも国」を優先する決意をする年齢としてはギリギリでアリな気がします。
対してZAC2052年生まれとすれば5歳。さすがに、ちょっと国というレベルで物事を考えるには若すぎるんじゃないかな…と。


ということで私はやはりZAC2050年誕生説を推します。
そしてその流れを以下の様に妄想しました。
けっこう壮大です。


~プロイツェン家とは何者か~

プロイツェン家とはいったい何か。
「代々ガイロス帝国の摂政を務める、名門プロイツェン家」とのことですが、この記述は冷静に考えるとけっこう怪しい。
なぜなら、ガイロス帝国というのは国としては非常に若い。
「代々摂政を務める名門」なんていう伝統は生まれないんじゃないかなーと思うのです。


さて中央大陸の「前史」をさらっと書きます。
かつての中央大陸は戦国時代であった。
戦国時代はやがて東西二大勢力に分かれた決戦になった。
東側「ヘリック連合軍」と西側「ガイロス同盟軍」の戦いです。



そしてこれが長く続き、犠牲者が増えた。
それを憂いたヘリックが暗黒大陸へ渡航。暗黒大陸の民をそそのかして中央大陸へ侵攻させたわけであります。



この「暗黒軍の襲撃」により、中央大陸は一つにまとまった。
こうして「ヘリック王国」が誕生したわけであります。

さてこの時の暗黒大陸ですが、おそらく中央大陸と同じような戦国時代だったんじゃないかな。
小国が乱立し覇権を競っている感じ。
それが「中央大陸への侵攻」を夢見て一時的にまとまったものだと思います。

ヘリック王国誕生後の歴史を見てみましょう。
中央大陸の戦国時代に活躍した両陣営のトップ「ヘリック」と「ガイロス」はどうなったか。

「ヘリック(ヘリックI世)」は王国の王になった。
「ガイロス」は王国を経ち、ガイロス帝国の建国に関わる事になります。


さて建国の様子を私は「プロイツェン家」を交えつつ以下のように妄想します。

同人誌「ゾイドバトルリサーチ」では、ガイロス帝国建国は「ヘリック王の指示」と解釈しています。
ざっくりまとめると、

・ヘリック王国建国で中央大陸は平和になった
・だが、だまし討ちの件で恨みを持った暗黒大陸は、再び中央大陸を襲撃するかもしれない
・それを未然に防ぎたい


だから次の行為に出た。

・ガイロスを暗黒大陸に送り、統一国家を作らせよう
・統一国家ができた後は、ヘリック王国と平和条約を結ぼう
・こうすれば両大陸は平和になるだろう


という流れです。

暗黒大陸で、ガイロスは統一国家成立の為に死力を尽くしたでしょう。
極めて困難な道だったはずです。何しろ卑劣なだまし討ちをした中央大陸人がノコノコやってきて統一国家を作るなどとほざいたわけです。
しかしガイロスは、その信念「統一国家を作り暗黒大陸を平和にする。更に中央大陸と平和条約を結んで両大陸を平和にする」を語り、少しずつ勢力を拡大していったと思います。

さて、勢力の拡大というのは「味方を増やしていった」ことに他なりません。
私は、最初期にガイロスの理念を理解し賛同した暗黒大陸人がプロイツェン家であると考えました。

プロイツェン家はガイロスと共に戦い勢力を拡大させる。
こうして統一国家の成立に向けて進んだと思います。


同人誌「ゾイドバトルリサーチ」では、ガイロス(ガイロスI世)は統一国家の夢を果たす事なく死んたと解釈しています。
しかしその夢は息子ガイロスII世(後のガイロス皇帝)に託されたと思います。
そしてガイロスII世はついに統一国家「ガイロス帝国」の建国を達成した。
もちろんプロイツェン家と共に。


ここまでが建国までの流れの想像です。
では建国後はどうなったか。
続けます。


さてガイロスI世は、生前において息子のII世やプロイツェン家に自分の信念をよく語って聞かせたでしょう。
「自分が今戦っているのは平和の為である。中央大陸のヘリック王国と平和条約を結べば、永久の平和と互いの発展が望めるのだ」
息子II世やプロイツェン家は深く賛同したと思います。

II世(以降ガイロス皇帝)とプロイツェン家は、I世の死後その意思を引き継ぎ、ついに暗黒大陸統一国家「ガイロス帝国」を成立させた。
そして建国から数年をかけて政治を安定させた。
こうして「機は熟した。今こそ中央大陸へ行きヘリック王国と平和条約を結ぼう」となったと思います。

しかしこれが運命の分かれ目となる……。

ガイロス皇帝が中央大陸を訪れたら、なんとそこにヘリック王国はなかった。
あったのは「ゼネバス帝国」「ヘリック共和国」という二国。
しかも、その国は全面戦争をしているというではないか。

ガイロス皇帝はこれに強いショックを受けたでしょう。
父と自分がどんなに苦労して暗黒大陸を統一したと思っているのか……。
父や自分がすべて否定されたような気持になり、平和条約を結ぶ目的を完全に破棄した。同時に中央大陸を「戦い続ける愚か者。いずれ暗黒大陸にも進出するだろう」と認識し、脅威とみなしたと思います。

ガイロス皇帝は暗黒大陸へ帰還し、国民に中央大陸の事を伝えた。
「中央大陸人は戦い続ける愚か者だ。いずれ暗黒大陸にも進出するだろう」と述べ、今までの方針を転換。
「我が暗黒大陸(ガイロス帝国)が中央大陸と戦い勝利する。それこそが平和への唯一の道である」とした。
こうして、ガイロス帝国はゼネバス帝国と「偽りの条約」を結び中央大陸を監視すると同時に、軍事力を高めて中央大陸との戦いに備えていくようになったと推測します。


ガイロス皇帝は、そりゃぁ怒るでしょう。
また国のトップとして安全を確保せねばならない。中央大陸を脅威とみなしその攻略を平和への道と考えた心理はよく分かります。

ただ一方でプロイツェン家は、ガイロス皇帝の方針転換(平和条約締結→武力での攻略)を理解しつつも「急すぎる」と思ったのだと思いました。

ガイロス皇帝の心理は当然ではありますが……、建国の流れを改めて見ると、
・中央大陸は暗黒大陸に卑劣なだまし討ちを行った(ヘリック王)
・その上で、やはり平和が良いとして暗黒大陸の民を説得してガイロス帝国を建国した
です。

要するに「許せないほどの遺恨があるが」「それでも平和のために許し前に進もうとした」のが建国の流れであり想いです。
であるなら、確かに現在の中央大陸が二国に分かれ全面戦争をしている状況は愚かだ。裏切りだし許せない。
でもそこに飲まれるべきではない。
建国時の自分たちの想いもう一度思い出そう。
中央大陸がなぜそのようになっているかを知り、理解しよう。そこから改めて平和への道を考えるべきだ。
そのように考えたのではないかと思いました。


プロイツェン家はその後もガイロス皇帝の側近として国を支えるが……、時を経るごとに中央大陸への憎しみを増やすガイロス皇帝を少しずつ不審に思う部分も出てくる。


さてここからしばらく時が流れ、ZAC2039年。この年はゼネバス帝国が一度目の敗戦を迎えた年です。
ここがキーになると思いました。

ゼネバスと残存する兵は暗黒大陸へ脱出し軍備を再建した。
ガイロス帝国はそれを献身的に支えた(おそらくその意図は軍備再建を手伝う中でゼネバス帝国の技術を吸収する事だったと思われる)。
この時にプロイツェン家はゼネバスと直接会う機会もあったんじゃないだろうか。そしてその人柄に惚れたりしたんじゃないかなーと思います。
後にゼネバスと結ばれる令嬢もこの時に会い、そして互いに惹かれたりしたのかもしれない。

ただし、この時のゼネバスは軍備再建に向けて忙しかった。
だから惹かれ合いつつもD-DAY時(ZAC2041年)に離れ離れになったと想像します。


次にキーになる年はZAC2050年です。
この年はマッドサンダーによってゼネバス帝国軍がまた負けそうになった年です。
もはや敗戦は確定的。ゼネバス皇帝は、再びガイロス帝国に助けてもらう計画をします。

この年から、計画の下準備として暗黒軍や政府関係者が中央大陸に渡り打ち合わせ等を行っていたと思われます。
その一環でプロイツェン家も中央大陸に渡ったのではないか。

プロイツェン家(特にゼネバスを恋い慕う令嬢)は、この先にガイロス帝国が起こす予定の「裏切り」を良く思っていない。
ガイロス皇帝を裏切る事はできないのだが……、どうにかしてゼネバス帝国を救う手立てはないのだろうか。
そんな想いの中でゼネバスと会い、そして令嬢はゼネバスと結ばれ子(ギュンター・プロイツェン・ムーロア)を成したのだと推測しました。

この時は場所が中央大陸だし、あまり表立ってゼネバスの監視できるような時期ではありません。
またこの時期はガイロスも忙しさを極めていたでしょう。
目前に迫った裏切り。そのタイミングや初動をどうするかの詳細を詰める作業に忙殺されていたはず。
その中でギュンター・プロイツェン・ムーロアの存在は知れる事がなかったのだと推測しました。


ギュンター・プロイツェン・ムーロアは暗黒大陸で母に育てられる。
父と会うことはなかった。
だが母は父ゼネバスの事を息子によく語った。そしてまた彼の国「ゼネバス帝国」の事も。
次第に話はエスカレートし「ギュンターよ、お前には父の無念が想像できるか? 父の無念を晴らしたいとは思わないか?」等と言われる事もあったかもしれない。
こうして、次第に子はゼネバス帝国の再建を思い描いていくのだった。


今回は、プロイツェンの生誕について「その存在が知れていない」「名門プロイツェン家の母」という所から考えてみました。

予想以上に深掘りしていますが、まだまだ続きます。
次回はまた近日中に。

ヴァルハラ

さて先日


暗黒大陸の地図を作ったわけですが、地形や地名が旧大戦時よりも詳細になったのが嬉しいですね。

さて新世紀のガイロス帝国と言えば、首都がチェピン(旧名ダークネス)からヴァルハラに変わっているのも特徴です。
海に近いチェピンは敵に上陸されたら即座に陥落の危機になりそう。
一方、かなりの奥地にあるヴァルハラなら安全面はかなり高いと思う。
良い判断だと思います。

さてヴァルハラ。

チェピンがかつてダークネスだったように、ヴァルハラも旧大戦の頃は別の名前だったのかな。
旧大戦時に出た地名の多くは新世紀に変更されています。
とすれば、ヴァルハラも旧大戦時から名前が変わっているのかもしれない。
残念ながら、もはや旧名を知る術はないのですが。


旧大戦時にガイロス帝国はゼネバス皇帝を捕虜(人質)とした。
これにより旧ゼネバス帝国兵を暗黒軍に”吸収”したわけですが、ヴァルハラはおそらくゼネバスが収容された場所(そして死した場所)なんじゃないかなー。

ゼネバスはグランドカタストロフ(ZAC2056)のゴタゴタで死亡した。
リバセンによると、ZAC2057年には「国葬」が行われたらしい。
しかしそれは、ゼネバス帝国出身者の忠誠心を維持するための白々しい政治的パフォーマンスに過ぎなかった。
息子プロイツェンがこれを悔しい気持ちで見ていたであろう事は想像に難くありません。

ゼネバス皇帝は、ガイロス帝国で屈辱の日々を過ごした。
自分は捕虜。
自分が人質になった事で「ゼネバス帝国軍」は暗黒軍の一部として無理やり戦わされていた。
多分、都合の良い「捨て駒」のような扱いもされたでしょう。
それをどのような想いで見ていたことか……。

状況をどうにかして好転させようと、あれこれ考えたと思う。
しかし結果として言えば何もできないままグランドカタストロフを迎え、そして死んだ。


ヴァルハラとは北欧神話に出てくる「勇敢な戦士が死んだ際、その魂が辿り着く場所」であります。

戦いで死した勇敢な戦士は、オーディンの使者・ワルキューレによってヴァルハラに昇る。
ただし、「病死など戦場以外で死んだ者はヴァルハラに招かれる栄誉を得られず、死の女神ヘルが支配する死者の国ニヴルヘイムに落ちる」

上の通りなら、ゼネバス皇帝はどちらかというとヴァルハラではなくニヴルヘイムに行きそう。

しかし裏切られ、囚われ、そしてグランドカタストロフで無念の死を遂げたゼネバス。戦士としてではなく、ただ何もできないまま死んだ父。
その無念を責めて晴らしたいと思ったプロイツェンが、収容の地(そして死した地)をせめて栄誉ある「ヴァルハラ」の名に変え、そして首都もここに移したのかも……。

そんな事を思ったりしました。


他方、ガイロス帝国が政治的判断で名称変更と遷都を行った可能性も考えました。

ガイロス帝国にとってゼネバスの死は大きなことだった筈です。
何故なら今まで「ゼネバス皇帝が人質」だったから旧ゼネバス帝国兵はガイロス帝国軍に従っていた。
その人質が死んだのだから、大規模な反乱などが起こる危険を感じたと思う。
そこで、

1:ゼネバスの葬儀を「国葬」として大々的に行う。
これは白々しいパフォーマンスであった。だが併せて次の事も行った。

2:ゼネバスが死んだ地をヴァルハラと名付けた。これによりゼネバスの栄誉は永久に守られる事となった。
またその地を首都とする事になった。
これにより旧ゼネバス帝国兵は大規模な反乱を起こすことはなかった。
(国旗の改定もこのタイミングで行われたのかも)


「ヴァルハラ」というのは特別な意味があります。
ガイロス帝国の首都がこのような名前になっている事には何か秘密があるのではと考え、今回のように考えてみました。

・プロイツェンの意思によりヴァルハラの名に。そしてここが首都に。
・ガイロス帝国の政治的判断でヴァルハラの名に。そしてここが首都に。

個人的には両説ともを採用したいかな。
「プロイツェンの希望」「ガイロス帝国の政治的判断」がうまく交わり事が進んだと。

プロイツェンについてはまだまだ妄想していきたいと思います!

コングの腹部

こちらの記事の続きです。

アイアンコングは復興で使われた。
その時に外観上は[戦闘用には戻せないと思える程の]大きな変化を付けたと推測しました。

私はこの秘密を「動力ボックスの変化」に感じました。
周知の通り新世紀アイアンコングは動力ボックスが変わっている。


こちらはメカ生体ゾイド。
レッドホーン系の動力ボックスです。


レッドホーン系の動力ボックスってなにげに凄い拡張性があるんですよね。
あのギル・ベイダーにまで使われたんだからホントに驚異的です。

レッドホーン:ゴジュラスには全く敵わない程度のパワー
アイアンコング、ダーク・ホーン:ゴジュラスに匹敵するパワー
暗黒コング:ゴジュラスと同等以上?
ギル・ベイダー:デスザウラー級のパワー


が同じ動力って凄い。
レッドホーンって帝国初の大型ゾイドなのに。
むろんレッドホーンとギルでは内部構造は別物だと思いますが、そうはいっても基礎構造は同じでしょう。
ゼネバス帝国の拡張性を見越した設計って凄すぎでは……。

※ただしダーク・ホーンと暗黒コングのパワー増大はディオハリコンの恩恵でもある


さて共和国軍はこの動力ボックスを高く評価していたはずです。
アイアンコング、ダーク・ホーン、暗黒コング、そして何といってもギル・ベイダー。


こちらは新世紀のアイアンコング。動力が独自になっています。
こちらの形状はメカニカルな造り込みは低下しているかな。
筒状で、どちらかというとビガザウロやゴルドスの動力ボックスを思わせる形状だと思う。


だから共和国軍は以下の様に誤認したのかも。

・コングが動力部を換装した……! これは…、本格的な復興仕様(非戦闘用)になったという発表は本当かもしれない。


・新型の腹部ユニット形状は我が軍のビガザウロやゴルドスに似ている。ここから判断してあまり戦闘的では無いように見える。

ビガザウロ級のユニットは格闘戦を行うような瞬発力は出せない傾向が強い。
一方でパワー量自体は多く輸送任務などに適した仕様にはなる。
「復興」を考えた時、これ以上ない仕様に思える。これが誤解をより大きくした。

実際の新型アイアンコングのユニットは復興はもちろん戦闘用としてもよりいっそう強化されたものであった。

という事情を想像しました。
そんなわけでゴリラ型の補足でした。

両軍のバランスを崩壊させた要素

昨日の記事の続きです。

軍事力が弱ければ侵略され国を失う危険性が高い。
国・軍とは、たとえ交戦状態でなくとも、常に仮想敵を置き敵軍とのミリタリーバランスを考えるものである。
休戦期間中の共和国と帝国も、常に敵軍の軍事力を探り対等ないし上に立とうとしていたはず……。

結果から言えば、西方大陸戦争開戦時の戦力は帝国軍が圧倒的に上回っていた。
共和国軍は、なぜ帝国軍に比べて格段に劣る軍事力しか持てなかったのだろう。
いかに復興を優先していたとはいえ、ここまでの開きを付けられてしまったのは落ち度と言われそうな気がする。

今回はこれを考えます。
さてこの疑問をを考えた時、帝国は情報戦で勝利したんだろう、と思いました。


現在の地球では、各国兵器を調べると割と正確なスペックや開発状況の詳細がすぐに出てきます。
むろんその情報が正解かは分からないんですが、冷戦期に比べると格段に情報が得られるようになりました。

冷戦期のアメリカはソ連軍の兵器の情報を必死で探っていたものの、かなり間違った把握もしていました。
当時のソ連機の写真なんて不鮮明なものばかりだからなぁ…。
米国はMig-25、Yak-38なんかはかなり過大評価していたし、逆にMig-23なんかは過小評価していた。

太平洋戦争緒戦で活躍した「零戦」も当初は「ジャップにそんなの作れるわけねーだろ」と言って過小評価されていた(そして実際に交戦してびっくり)。

日本艦の多くはスペックを控えめにして公表されていた。その中には敵に暴かれたものもあるし、秘密のまま騙し通せたものもある……。

軍事力はある程度は予算で決まります。
敵が強ければ多くの予算が出て装備は強化される。
敵が弱ければ予算は縮小され装備は据え置きや削減となる。

従って敵がどういう装備を持っているか、どういう規模かという正しい情報を掴むのは極めて大事。
軍事で優位に立つとは、情報戦を如何に征するかでもある……。


上のMig-25や零戦は過大評価や過小評価の例です。
これらは正しい情報が掴めていない例ですが、もっと大胆な例もあります。

そもそも「そんな兵器は持っていませんよ」として、存在そのものを明かさない場合もあります。
いくつか例を出しましょう。

戦前、日本海軍は大型優秀客船の建造を推奨し、建造費の一部を負担していました。


これはそんな風に建造された客船の「新田丸」

なぜかというと、「建造費を補助します。その代わりに有事の際は海軍が買い取り軍艦に改造しますよ」という取り決めがあった為。
上の新田丸は航空母艦「冲鷹」に生まれ変わっています。


軍艦は多く持ちたい。特に空母のような艦は増やしたい。
しかし、平時において多く保有すると他国を不要に刺激する。そこで客船を隠れ蓑にして”潜在的な軍艦”を増やしたのであります。

次。


ドイツ軍は第一次大戦で敗戦し戦車の開発を禁止されます。
しかし、「農業用トラクター」の名称で軽戦車を開発しています。 
この時に完成した戦車は小型弱小でしたが(さすがにトラクターを隠れ蓑にして開発できる規模には限界がある)、ここで基礎を得たドイツ軍は後にとんでもなく強い戦車を開発することになる……。

次。


これは戦艦比叡。
この戦艦は軍縮時代において「装甲の撤去」「主砲の一部撤去」「機関の低出力化」の改装をして練習戦艦になっています。
(写真は練習戦艦時代のもの)

練習戦艦時のスペックは、遅いし防御力は皆無だし砲力も半減。
もはや戦力としてまるで期待できない。

なぜこんなことをしたかというと、軍縮条約で各国の戦艦保有量の上限が設けられたから。
日本は上限を超えており、一隻を廃艦にする必要があった。
しかしそれは嫌だということで、「戦力外の練習艦にする」という事で保有を認めてもらった。
この艦が条約失効と同時に直ちに再改装して戦艦に復帰したのは当たり前であった。

「戦力がそもそもないですよ」と偽る例を紹介しました。
軍は少しでも戦力を持つために、そして隠すために全力を尽くすという事ですね。


さて帝国軍についてですが、復興のキーワードをゴリラ型ゾイドと考えました。
そして軍の規模を誤魔化す情報戦に勝利した理由もゴリラ型ゾイドだと思いました。



休戦期間の状況や両国の思惑を妄想します。

1:帝国軍は残存するほぼ全てのゴリラ型ゾイド(特にアイアンコング)を復興仕様に改造した。また新造するゴリラ型ゾイドの全ても復興仕様として生産した。
-補足-
仕様は将来的に軍用に戻す事を見据えた設計であった。
しかし外観上はもはや軍用にできないと思える程、徹底して復興仕様にしていた。
(これは共和国軍を誤魔化す為に外観をそのようにしたのである)

共和国軍は「将来的に軍用に戻す」事を予想しつつも、「あれだけ徹底した復興仕様だから、軍用に戻すとしてもかなりの費用や時間がかかるであろう」と予想した。

2:1により、共和国軍は帝国軍の戦力を「軍用ゾイドとしてのアイアンコングは少ない」と判断した
-補足-
共和国軍のアイアンコングや帝国軍戦力に対する認識詳細は以下の通りである。

むろん将来的には多数のアイアンコングが軍用として配備されるであろう。が、それはかなり先であろう。
現在の帝国軍大型ゾイドはレッドホーンとサーベルタイガー(※)が中心で、それに加えて小数のアイアンコングは居る程度である。
※この時点での共和国軍はタイガーが”セイバー”として圧倒的向上をしている事は知らない


共和国軍はゴルドス、シールドライガー、ディバイソン、ゴジュラス(少数)を保有する。
この構成なら現在の帝国軍に対抗するには充分であろう。

共和国軍はまた、マッドサンダーの幼体20機程度が順調に育つ状況であった。
信頼に足る情報から、ギルベイダーやデスザウラーは既に死滅していると判明している(この時点ではオーガノイド技術による復活計画は知れていない)。
帝国軍は将来的にコングを増産するだろう。しかしこっちだってマッドサンダーを配備する。
昔ほど数をそろえることは出来ないが、アイアンコングを抑えるには充分すぎる戦力だ。

主力歩兵ゾイドはイグアンを有する帝国にゴドスでは不安があった。
飛行ゾイドでもレドラーを有する帝国にプテラスでは不安があった。
しかし共に、近い将来に解消できる見込みもあった。
共和国はアロザウラー、レイノス、サラマンダーの野生体保護政策を行っていた。
近い将来にこれらが充分な数に回復し、再び主力配備できる予想があった。

3:帝国はまずニクスを復興し、その完了と同時に「次はトュルクも復興する」と宣言した。これにより共和国は「ガイロス帝国の復興はまだまだ続く。つまりアイアンコングの軍用化もだいぶ先であろう」と判断した
-補足-
実際はトュルクを放棄しニクスに集中する大胆すぎる策を採ったガイロス帝国。
共和国からすれば、広大な面積のトュルクを放棄するなど露ほども思わなかった。
これは当然である。いくら寒冷地(シベリアのような感じだろうか?)といっても、広大な国土を放棄するなど……。

しかし、これこそが帝国軍の秘策であった。
「これからも復興は続く」「アイアンコングを軍用にするには多くの費用と時間がかかる」と思わせたことで、共和国軍は予算を増やさなかった。
帝国軍としては「よしよし共和国めまんまと騙されおったわ」というところ。

ニクス復興を終え、トュルクに移動するゴリラ型ゾイドたち。
しかしそれらは復興の為ではなかった。
一斉に軍用の改造を受けるゴリラ型ゾイド。特にアイアンコング。
それは極めて短期間のうちに済んだ。

こうして膨大なアイアンコングが帝国軍に加わり、一気に戦力は増した。
アイアンコングを加えた帝国軍は、すぐさま行動を開始した……。


両軍の大きくに開いた戦力差を今回はこのように考えてみました。
まとめると、

・共和国軍の動きは極めて適正であった。きちんと敵軍の情報を集め、負けない程度の規模にしていたつもりだった。
・しかしそれは常識的な分析であった。
・帝国軍は復興の効率化(トュルク放棄)やコングの効果的な欺瞞によって戦力を低く見せる事に成功していた。
・よって共和国軍の戦力は必要規模に達していなかった。
・ニクス復興完了後、帝国軍はすぐさまコングを戦闘用にした。


あと、帝国軍は復興の合間に座学も密にやっていたと思われる。
共和国軍から見れば「復興の打ち合わせでもやってるんだろう」と思われていたそれは、開戦時を想定した各種軍事的な打ち合わせであった……。
そのような事もあったと思います。


ということで、最初に考えたものよりは、だいぶ実のある導きになってきたかな。
深く考えるきっかけを頂けたことに大感謝!

最初のものは「共和国が愚かだった」という考えが強い。
対して今回のは「共和国だってしっかりやっていた」「でも帝国のやり方が狡猾すぎた」というものです。
この方が気持ちが良い解釈でもあるかな。

という事でそんな風に考えました。
今後まだまだ肉付けしていきたい!
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